一般的に合格率が高いといわれている推薦入試ですが、校内選考や普段の素行で落ちるケースもあります。
また、指定校推薦なのか公募推薦なのかによっても落ちる確率は変わってくるので、それぞれの違いを知っておくことも大切です。
確認として以下に学校型推薦の全体像をご紹介します。
そこで今回は、指定校推薦と公募推薦の違いや、それぞれの落ちる確率を説明します。各入試の合格率や特性を理解し、自分にあった対策を見つけましょう。
目次
- ○ 指定校推薦に落ちる確率
- ・出願すれば落ちることはあまりない
- ・校内選考で落ちることはある
- ・学部や素行によっては落ちることも
- ○ 公募推薦に落ちる確率
- ・指定校推薦より落ちる確率は高い
- ・面接や小論文が与える影響
- ・公募推薦を成功させるためのポイント
- ○ 推薦入試に落ちないための対策
- ・定期テストで高得点を取る
- ・部活など課外活動に注力する
- ・小論文対策を徹底する
- ・面接練習を繰り返す
- ・合格後の素行に注意する
- ○ 推薦入試のスケジュール管理
- ・出願日の日程・書類を把握する
- ・推薦入試対策のスケジュールを立てる
- ○ 推薦入試に落ちる確率は種類によって違う
指定校推薦に落ちる確率
指定校推薦とは、大学と高校の間で結ばれた協定をもとに大学が高校に特定の推薦枠を提供し、その高校の生徒にのみ出願資格を与える制度です。
どれ程優秀な生徒でも、指定の高校に通っていなければ出願できません。
さらに、指定されている高校のなかでも、評定平均や学業成績が基準を満たす成績上位者のみが校内選考を通過し、出願資格を得られます。
募集枠もあまり多くなく、各指定校につき1~3名程度が一般的です。
指定校推薦は私立大学とごく一部の公立大学のみで実施されています。
出願すれば落ちることはあまりない
指定校推薦に出願した生徒が、大学側で落とされるケースはほとんどありません。指定された高校側が厳選した生徒を推薦しているので、大学側も高校の推薦を信じて合格を出すのが一般的です。
指定校推薦とは大学側が信頼のおける高校に対し、「優秀な生徒をぜひ入学させてほしい」と希望する制度になります。
そのため、高校側の推薦生徒を落とせば、信頼関係の亀裂にもつながりかねません。そういった背景もあり、基本的には指定校推薦で出願すれば、落ちる可能性はほぼないといわれています。
校内選考で落ちることはある
出願すればほぼ合格する指定校推薦ですが、そもそも校内選考で落ちてしまうと、大学への出願ができません。校内選考では、主に下記が評価されます。
・評定平均
・部活動・委員会活動・生徒会活動
・課外活動
評定平均とは高校3年生の1学期までの学業成績の平均を数値化したものです。定期テストの成績はもちろん、普段の提出物の納期や品質も大きく影響します。
また、部活動や課外活動、委員会活動への貢献度も重要な評価基準です。積極的に参加し、自分に与えられた役割をしっかり果たすことで高校側から高い評価を得られます。
評定平均が規定値に達していなかったり、部活動や課外活動への貢献度が低かったりすると校内選考で落ちてしまうので、通過するための対策が必要です。
学部や素行によっては落ちることも
人気の高い学部や難易度の高い学部では、他校からの推薦生も多いため、不合格になるケースもあります。
例えば、医学部では高校からの推薦があっても、枠が少ないので落とされる人も多いです。
また、音大など芸術系の学部では、普段の成績が優秀でも実技試験で落ちてしまう人も少なくありません。
さらに、面接での態度が悪かったり暴力行為や未成年飲酒などの犯罪行為が発覚するなど、本人の素行で落とされることがあるので注意しましょう。
公募推薦に落ちる確率
公募推薦は指定校推薦とは違い、大学側からの指定を受けていない高校からでも出願できる制度です。私立大学だけでなく、国公立大学でも実施されています。
大学側から提示されている出願条件を満たしており、なおかつ高校長の推薦が得られた場合に出願可能です。指定校推薦のように枠数が決まっていないので、人気の学部でも推薦がもらえるケースもあります。
なお、公募制一般推薦と公募制特別推薦選抜の2枠があり、公募制特別推薦選抜はスポーツや芸術に秀でた人におすすめの制度です。
公募制一般推薦は高校で満遍なく優秀な成績を収めている人に向いています。
指定校推薦より落ちる確率は高い
ほぼ100%合格するといわれている指定校推薦よりも、誰でも出願できる公募推薦は落ちる可能性が高いのが一般的です。
人気の学部や国公立大学は応募者が多く倍率が上がるので、その分競争率も上がります。
落ちる確率は倍率によって変わっていますが、人気校や国公立大学であれば60~80%、それ以外の大学であれば40%程度です。
特に人気の国公立では、落ちる確率が90%以上の大学もあります。
面接や小論文が与える影響
落ちる確率がゼロではない公募推薦ですが、しっかりと対策を練っておけば合格率を上げることが可能です。事前対策で特に有効なのは、面接と小論文対策でしょう。
面接中の態度や話し方、質問に対する回答は、合格率に大きく影響します。先生や家族に相手になってもらい、繰り返し練習すると面接で緊張せずに、実力を発揮できるでしょう。
また、ほとんどの大学の公募推薦では小論文が必要不可欠です。小論文の書き方のポイントを抑え、わかりやすく論理的な文章を書けるようにしましょう。
公募推薦を成功させるためのポイント
公募推薦を成功させるためには、早いうちからの対策が重要です。普段から学校の定期テストでよい成績を収めたり、部活動や委員会活動への積極的な参加で、合格率を上げられます。
公募推薦の直前だけ対策するのではなく、時間をかけて対策を行っていきましょう。小論文や面接を成功させるためには、プロによる添削やアドバイスを受けることもおすすめです。
自己流ではなく、経験値の高いプロの先生に教えてもらいながら練習しましょう。
横浜予備校では進路指導専門のプロが出願書類の添削や面接練習など、推薦対策も推薦専門のスタッフが無料で徹底的に行っています。
自信を持って公募推薦に備えることが可能です。公募推薦での合格を目指すには、早期から学校の成績や活動実績を積み上げることが大切です。
経験豊富な講師陣が、一人ひとりの状況に合わせたきめ細かなアドバイスを提供し、自信を持って試験に臨めるよう万全の準備を整えます。
ぜひ無料相談で具体的な対策方法についてご相談ください。
推薦入試に落ちないための対策
指定校推薦と公募推薦のどちらも、落ちる確率はゼロではありません。合格率が高いから絶対に受かると高をくくっていると、残念な結果になることも十分考えられます。
しっかり対策をし、合格率を上げる努力を怠らないことが大切です。とはいえ、何から対策を立てればいいのか、迷っている人も少なくないでしょう。
推薦入試の対策は、自分に足りない部分を見つけることがポイントです。自分の足りない部分を補うための効果的な対策を実行に移していきましょう。
定期テストで高得点を取る
定期テストの得点は、推薦入試に直接影響してきます。1年生のときの成績も評定平均に関わってくるので、入学してからの積み重ねが大切です。
1年生のときから定期テストに意欲的に取り組むことで、学年が進んでからも評定平均を確保しやすくなります。定期テストは力を抜かず、真剣に取り組んで高得点を取るように心がけましょう。
なお、評定平均は全科目の成績が対象となるので、満遍なくすべての科目で高得点を取ることが大切です。
部活など課外活動に注力する
部活を3年間続けたことや、課外活動で責任のある役割を率先して引き受けたことなどは、推薦入試で大きく評価される場合があります。部活以外の具体的な課外活動は以下のとおりです。
・委員会
・生徒会
・文化祭や音楽祭などの学校行事
・ボランティア活動
・地域イベントへの参加
・海外留学
課外活動への取り組み方で、大学側は受験生がどのような人物なのかを判断します。自分自身の成長にも大きく影響するため、課外活動には積極的に参加するようにしましょう。
ただし、課外活動にただ参加すれば推薦入試で有利になるわけではありません。取り組みへの熱量や好奇心が求められるので、参加した課外活動には常に全力で取り組むようにしましょう。
小論文対策を徹底する
推薦入試では小論文が課されるケースがほとんどです。ただし、高校では小論文そのものの授業がないところが多いので、各自で対策を徹底しておきましょう。
小論文の対策で大切なのは、第三者に読んでもらうことです。特に小論文のプロに読んでもらい、添削を受ければ小論文のスキルを大幅に上げられるでしょう。
小論文の出題傾向は大学によって異なります。過去にどのようなテーマで小論文が出題されているのか、過去問を参考にしながら出題傾向をつかんでおきましょう。
面接練習を繰り返す
面接は練習すればする程上達するので、練習の繰り返しが大切です。面接時間は10分~15分程度なので、時間内に自分の言いたいことが言えるようにまとめておきましょう。
予想外の質問をされることもあるので、どのような質問をされてもいいように準備しておく必要があります。常に本番のつもりで、緊張感をもって練習を行いましょう。
セルフで練習するのも重要ですが、プロの力を借りることでより面接力を高めることができます。面接のコツやノウハウを教わることができますし、具体的に何を直せばいいのかフィードバックをもらえるのもプロに教わるメリットです。
横浜予備校では一人ひとりに専門のスタッフがつき、面接の練習を行います。
本番で緊張するのは仕方のないことですが、頭が真っ白になってしまう事態を避けるためにも、繰り返し練習しておきましょう。
面接力を磨くためにプロのスタッフが的確なフィードバックと改善ポイントを指導し、生徒が自信を持って回答できるよう徹底的にサポートします。
模擬面接を繰り返すことで、想定外の質問にも対応できる柔軟性が身につき、面接本番での緊張を軽減できます。
プロのノウハウを活用し、面接力を確実に高めたい方は、ぜひ横浜予備校をご活用ください。
合格後の素行に注意する
せっかく推薦入試に合格しても、高校卒業までにはまだ時間があります。残された高校生活の素行に問題があり、もし高校を卒業できないことがあれば、合格は取り消されてしまうでしょう。
万引きや未成年の飲酒、暴力行為などの犯罪行為も合格が取り消されてしまう要因のひとつです。
また、最近ではSNSの投稿が原因で合格が取り消されるケースも発生しています。SNSで投稿した内容が炎上し、警察沙汰になってしまうと、学校側もそれなりの措置を取らざるを得ません。
合格後も素行に注意しながら、残りの高校生活を楽しみましょう。
推薦入試のスケジュール管理
推薦入試を成功させるためには、全体のスケジュールを把握しておく必要があります。
学校によっては校内選考から出願・試験まで数ヶ月空くケースもあるので、うっかり忘れることのないように全体スケジュールを把握しておきましょう。
スケジュールを把握することで、各期間に何を準備し、どの対策を重点的に行うかが明確になります。試験当日に実力を出し切れるよう、余裕をもって対策を立てていきましょう。
出願日の日程・書類を把握する
推薦入試の出願日や試験日は、11月1日以降となるのが一般的です。6月頃からは募集要項が出始め、9月頃から校内選考が行われます。
出願に間に合わない事態を避けるため、9月までに必要書類や校内選考のタイミングをリスト化し、スケジュール表にまとめておきましょう。
また、推薦入試では学校が用意してくれる書類だけでなく、自分で用意しなければならない書類もあります。自己推薦書や検定試験の証明書などは自分で用意しなければならないので、漏れがないように注意してください。
推薦入試対策のスケジュールを立てる
平均評定は1年次からの積み重ねなので高校入学後なるべく早い段階で志望する学校を決めていきましょう。決定が早ければ早いほど英検の準備やその他の検定試験の準備が出来るので有利になります。
小論文が課される場合は2年次から少しづつ対策をしていきましょう。また、書類の作成練習は4月から少しづつ行い、面接練習は高3の7月~8月で行えるのが理想です。
そして、推薦に落ちて一般受験になっても志望校に合格できる力も同時につけていけるようにしましょう。
横浜予備校は一般選抜の勉強、学校の勉強、英検対策、推薦対策などをフルサポートします。自分の苦手な分野を把握し、克服するまでに必要な期間を割り出しましょう。
ギリギリのスケジュールを立ててしまうと、万が一体調不良などでできないときに気持ちが焦ってしまいます。
余裕をもったスケジュールのなかで苦手な分野の練習を繰り返し行い、自信をつけることが大切です。
推薦入試に落ちる確率は種類によって違う
推薦入試に落ちる確率は、受ける推薦入試の種類によっても変わってきます。指定校推薦は出願すれば落ちる可能性はほとんどありませんが、校内選考で落ちてしまう可能性も少なくありません。評定平均が高く、高確率で推薦がもらえる人にはおすすめの方法です。
一方、公募推薦は推薦がもらいやすいですが、指定校推薦よりも落ちる確率が高くなります。
全国どこの高校からでも出願できるので、指定校推薦に当てはまらない高校に通っている受験生にもおすすめです。
ただし、どちらの入試も落ちる確率はゼロではありません。推薦入試の合格率を上げるためには、適切な対策をしておくことが大切です。
横浜予備校では、面接練習や小論文の添削など、生徒一人ひとりに合った推薦入試対策を行っています。
推薦入試での合格率を上げるために、指定校推薦や公募推薦の特性に合わせた対策を徹底的に行い、出願に必要な書類準備から面接・小論文対策までをサポートしています。
志望校ごとの入試傾向を分析し、適切な準備を早めに始めることで、合格可能性を高めるための環境を整えています。推薦入試を検討している方は、ぜひ一度無料相談で具体的なサポート内容をご相談ください。