入試英語の二次試験では、英作文が課せられることがあります。英作文は普段から練習しておかないとなかなか得点できないタイプの問題ですので、志望校で出題されることが分かっている場合は、今回の内容を参考によく対策しておきましょう。
目次
- ○ 英作文の2つの形式
- ・英訳形式
- ・自由英作文形式
- ○ 高得点をとるための5つのポイント
- ・単語練習をする
- ・文法を完璧にする
- ・自分の得意なフレーズを覚える
- ・簡単な英文で表現できないか考える
- ・設問の意図を正しく捉える
- ○ まとめ
英作文の2つの形式
英作文には大きく分けて2つの形式があります。それぞれの特徴を簡単に説明します。
英訳形式
課題となる日本語文が与えられており、それに対して忠実に英訳する問題です。全体的な構成はどの受験者もほぼ同じになるため、文法や単語の正確性が特に重要となるタイプの出題形式だと言えます。
自由英作文形式
与えられたテーマに対して、指定された語数で自分の考えを述べるものです。さまざまなタイプがありますが、頻出なのは、賛成か反対の立場を述べてからその理由を書くものです。解答者ごとにさまざまな内容が出てくる点が特徴です。当然、論理的に正しい解答ができていないと点数は望めません。
高得点をとるための5つのポイント
続いて、英作文で実際に点数を落とさないようにするためには、どのような点について注意すれば良いかを説明します。添削をしていると、本当に基本の部分から間違えてしまっている答案を目にします。今回挙げる5つのポイントに注意しながら、普段の勉強を進めてみましょう。
単語練習をする
単語を正しく書けるかどうかで点数が大きく変わります。高校生の単語学習の方法は、単語帳のスペルを読んでその意味を思いつくようにするというものがほとんどです。長文読解のための勉強法としてはこれで十分ですが、英作文の場面で、必要に応じて単語を引き出す力を付けるためにはこれだけでは不十分です。読めるけど書けないという状態を脱却することを意識しないと、入試の制限時間の中で正確に英作文を作ることが難しくなります。単語帳の全ての単語のスペルを覚える必要はないですが、必須単語(システム英単語なら1200番、ターゲット1900なら1400番など)のスペルは書けるようにしておくことが大切です。
文法を完璧にする
英語ができない受験生の多くは、文法の知識が正しく頭に入っていません。受験英語の基本は単語と文法です。この2つが固まっていない限り、正しく文章を読むことも、作文をすることもできません。まずは、VintageやScrambleなどの有名な文法書を隅々まで完璧にすることから始めましょう。それから英作文に取り掛からないと、自分が書きたい内容を瞬時に英語で表現することができません。
また、本当に基礎的な部分のミスが頻繁に見られるのも英作文における文法の特徴です。これは何も高校生で習う高度な文法が分かっていないということではなく、中学校で習う「3人称単数現在形の”S”」、「単数・複数の”S”」、「時制の一致」といったごく基本の部分です。英作文に慣れていないうちはこのような失敗をしやすいので、書き終わったら必ず全体に目を通して、文法のミスがないかを入念に確認すると良いでしょう。
自分の得意なフレーズを覚える
英作文でよく使えるフレーズを覚えておくと、問題をパターン化して解答できることもあります。顕著な例が英検です。英検を受験したことがある方は分かると思いますが、英作文の冒頭部分と末尾部分は決まりきった表現を並べて、あとは中央部分に自分の考えをまとめるというのが解答の1つのパターンとなります。大学受験では流石に同じようには行きませんが、複数のフレーズを使いこなせるようにしておけば、どれかを活用できるチャンスはあるかもしれません。普段の練習の中で、自分が使いこなせる表現を記憶に残すようにすると良いでしょう。
簡単な英文で表現できないか考える
英作文が書けない受験生の中には、自分が考えた日本語の解答を英語に直すことができない人もいます。この問題の原因は、考えた日本語が難しすぎることに由来します。難しい単語を簡単な単語からなる表現に書き換えたり、知っている英文法の構造に合致した書き方に言葉の並びを変えたりすることがその一例です。大筋の意味合いが外れていなければ、難しい単語をあえて使わなくても十分に点数は来ます。一番良くないのは、知らない単語を無理に使おうとした結果、スペルや文法の間違いが生じることです。英作文は減点しようと思えばどんどん減点することができる設問なので、できるだけ凡ミスは無くしたいです。
設問の意図を正しく捉える
最後はやや高度です。質問で聞かれている内容に対して、論理的に整合性のある解答を作る必要があるということです。単語や文法にミスがなかったとしても、問題で聞かれていることと的外れな内容を記述してしまった場合は、0点になる可能性もあります。国語が苦手な受験生に多く見られるミスなので、そういった方は、普段の練習の時から題意に沿った解答ができているかに細心の注意を払うようにしましょう。
まとめ
英作文のポイントは、単語や文法などの技術面と、内容面に分けて説明できます。単語と文法のミスを減らすことは、減点されないために重要です。そして内容面を充実させることは、加点されるために大切です。両方を疎かにしないように勉強していけると良いですね。