医者を目指すことに一度は挫折したものの、医学部に再度挑戦しようとしている方はいませんか。
再受験の道のりは決して簡単ではありませんが、適切な準備と計画を立てることで、合格の可能性を大きく高めることができます。
本記事では、既卒者や社会人で医学部への再受験を検討している方のために、医学部再受験の具体的なポイントを解説します。
医学部再受験は、独学や予備校など多様な選択肢があり、自分に合った方法を見つけることが重要です。
本記事を参考に、再受験に向けた計画を立てましょう。
目次
医学部再受験には2つの選択肢がある
医学部再受験には、大きく分けて一般入試(一般選抜)と編入試験があります。それぞれ試験内容や受験対象者が異なり、自分に合った方法を選ぶことが成功への第一歩です。
この記事では、各選択肢の特徴や受験者の傾向を比較しながら解説します。
一般入試(一般選抜)
一般入試は、現役の学生と同じ試験を受ける方法です。
高等学校卒業または卒業見込みであれば誰でも受験可能で、国立の選考内容は、大学入学共通テストと大学別学力試験です。私立の主な選考内容は、以下のとおりです。
・学力試験(外国語・理科・数学・国語[一部の大学]など)
・小論文
・面接
私立は、学力試験に加えて小論文や面接が課されることが多いです。最も一般的な試験形式のため受験者数は多く、現役生や浪人生が中心となっています。
広範囲な試験科目に対応するためには、過去問や予備校などで試験対策を行うことが重要です。
幅広い選択肢があり社会人も受験しやすいのがメリットですが、現役生との競争率の激しさがデメリットとして挙げられます。
編入試験
編入試験は、すでにほかの大学に在籍している学生や社会人が、途中から医学部に入学する方法です。一般入試よりも募集人員が少なく、倍率が高い傾向です。
入試科目が限定されることが多く、一般入試よりも条件や試験科目が大学によって細かく設定されているため、独学では対策しにくいでしょう。
選考内容は、学力よりも面接や小論文を重視する傾向が少なくありません。社会人経験がある受験生の場合、面接で社会人経験を質問される場合があります。
主な選考内容は、以下のとおりです。
・第1次試験:学科試験
・第2次試験:面接試験や小論文など
社会人経験を活かせることが編入試験のメリットですが、募集人数の少なさや条件の厳しさがデメリットとして挙げられます。
受験者が多いのはどちらか
編入試験には条件があるため、誰でも受験できる一般試験のほうが受験生は多いとされています。
一般入試も編入試験も募集している大学の例は、以下のとおりです。
・筑波大学:一般(前期)試験(募集46人に対し受験者180人)・編入試験(募集5人に対し受験者103人)
・東京科学大学:一般(前期)試験(募集69人に対し受験者308人)・編入試験(募集5人に対し受験生102人)
・名古屋大学:一般(前期)試験(募集85人に対し受験生227人)・編入試験(募集4人に対し受験者62人)
一般入試は、現役生と浪人・社会人を含めた人数です。編入試験を実施している大学は限られているため、編入試験の方が倍率が高い傾向にあります。
このように、選択肢によって受験者数や倍率に大きな違いがあるため、自分の状況や目指す大学に合わせて適切な方法を選ぶことが重要です。
医学部再受験のメリット・デメリット
医者は、安定した収入ややりがいが期待できる職業であり、医学部再受験を目指す方も少なくありません。ここでは、医学部再受験のメリットやデメリットについて解説します。
再受験を検討する際の参考にしてください。
キャリアを失わずに医学の道を目指せる
医学部再受験は、キャリアを失わずに医学の道を目指せる方法の1つです。大学進学や就職を経て再挑戦することで、履歴書に空白期間を作らずに学び直しが可能です。
例えば、社会人経験を活かしながら学ぶことで、医師としてのキャリアにおいても大きな強みになるでしょう。
また、編入試験では社会人経験が評価されることもあります。
文系からでも医学部合格実績あり
医学部受験の選考試験は、理科や数学の科目が少なくありません。
しかしなかには、一般選抜の受験科目が少ない・数学の出題範囲が少ない大学があります。
文系出身者でも、効率よく学べば医学部合格の道が開ける可能性があります。医学部受験を諦めず、自分に合った医学部を探しましょう。
難易度は高い
医学部再受験の難易度は高い傾向です。
すべての大学が編入試験を行っているわけではなく、編入試験の募集定員が少ないことが要因として考えられます。
また一般入試では、医学部受験に向けて勉強している学生と、一度医学部を諦めてしまった方の間に大きな学力があることも難易度を高くしている一因です。
集中力やモチベーションを維持して医学部再受験の勉強を独学で試みることは、難しい場合もあります。
医学部再受験には、効率的な勉強が必要です。「何から手を付けたらよいかわからない」「集中力の維持が難しい」とお悩みの方は、横浜予備校の無料相談がおすすめです。
横浜予備校では、自分だけの勉強スケジュールを設定し、サポートする体制が整っています。
仕事・受験の両立は負担が大きい
医学部再受験には、キャリアを活かしつつ医師を目指せるという大きなメリットがあります。一方で、社会人として働きながら医学部再受験勉強をしている方には、負担が大きいとされています。
睡眠不足に陥り、仕事に身が入らない・勉強に集中できないこともあることでしょう。金銭的・精神的な将来への不安でストレスを感じることも少なくありません。
まずは自分の状況に合った学習スタイルを見つけ、効率よく計画を進めていくことが大切です。
医学部再受験の予備校選びのポイント
独学での医学部再受験は、簡単ではありません。
できる限り予備校の利用をおすすめします。医学部再受験の予備校を選ぶ際のポイントを解説します。
勉強に集中できる環境が整っているか
医学部再受験で合格するためには、集中できる環境が重要です。
集中できる環境のポイントは、以下のとおりです。
・自習室が完備されている
・室内の温度が17~28度に保たれている
・誘惑が少ない
自宅や公共施設など、どこでも勉強はできます。しかし横浜予備校は上記に加えて、受験勉強に集中できる環境を整えています。
・365日7~22時まで自由に使える自分専用の自習席がある
・音読できる個室の自習席がある
・受験勉強をする仲間がいる
・休憩を取れる場所がある
休憩を挟まずに1日中ずっと勉強しても、集中力の低下につながり、覚えたつもりになっていることが少なくありません。
横浜予備校では、受験生一人ひとりに勉強スケジュールを立てて管理するため、目標をもって集中しやすい環境となっています。
再受験の合格実績があるか
再受験の合格実績がある予備校は、医学部再受験のリサーチや指導ができるということです。
横浜予備校では科目別・能力別に1クラス平均2名に分けてクラス編成をしていきますので各科目必ず自分のレベルにピッタリとあった授業を受講することができます。
過去の再受験生でははじめて勉強する数学IIIと生物の成績を大きく伸ばして再受験に成功した生徒もいます。
時間に融通がきくか
横浜予備校では、年中無休7~22時まで自由に自習室が利用できます。自分だけの自習席があるため、満席で利用できないことがありません。
自習室で勉強している際にわからないことがあれば、先生に質問できる環境も整っています。
医学部再受験を希望される方は、ぜひ横浜予備校の無料相談を利用してみてください。
医学部再受験生に寛容な大学
医学部再受験に寛容とされている大学はいくつかありますが、ここでは以下の3つの大学を紹介します。
・滋賀医科大学
・九州大学医学部
・島根大学医学部
文部科学省が発表したデータをみると、滋賀医科大学の22歳以上の受験者数はほかの大学よりも比較的多く、再受験を希望する方に人気があることがわかります。
平成30年度のデータによると、全受験数485名のうち22歳以上の受験者数は147名で、内21名が合格しています。
九州大学医学部の平成30年度のデータでは、全受験者数315名中22歳以上の受験者数は85名です。内21名が合格しており、合格率の高さがうかがえます。
島根大学医学部も全受験者数486名22歳以上の受験者数が110名と比較的多く、18名の合格を出しています。
ここでは各大学で求める人物像や選考内容などについて解説しますので、参考にしてください。
また、人気の私立医学部の平成30年度の22歳以上の受験者数のデータを抜粋しましたので参考にしてください。
滋賀医科大学
滋賀医科大学では、医学・医療に対する社会のニーズの多様化に対応できる有能な人材確保に力を入れています。求める学生像は、以下のとおりです。
・医学知識を身につけるために必要な基礎学力・応用力がある
・コミュニケーション能力と思いやりがある
・好奇心や行動力がある
・地域医療に対する関心を持つ
・医学発展のために貢献しようとする
一般選抜(前期)の選考方法は、以下のとおりです。
・大学入学共通テスト:国語・社会・数学・理科・外国語・情報(6教科8科目)
・個別学力検査:数学・理科・外国語(3教科4科目)
・個人面接・グループワーク
・調査書
第2年次学士編入試験の選考方法は、以下のとおりです。
・第1次試験:総合問題・外国語
・第2次試験:小論文・個人面接
それぞれの選考内容によって、重視されるポイントが異なります。しっかりと対策をしておきましょう。
九州大学医学部
先進的な開発や研究に携わり、国内外問わずさまざまな地域への貢献を行う九州大学で求められる主な人材は、以下のとおりです。
・豊かな教育を受けて専門力を伸ばす
・さまざまな価値観を認め、共感する
・多様性を認める
・豊かなコミュニケーション能力
・状況判断力や読解力
・自他の考えや行動を創造的・批判的に省察する
九州大学医学部の2024年度一般選抜(前期日程)の入試情報は、以下のとおりです。
・募集人員:229人
・受験生:549人
・合格者:242人(現役165人、浪人77人)
一般選抜(前期日程のみ)の選考方法は、以下のとおりです。
・大学入学共通テスト:国語・社会・数学・理科・外国語・情報(6教科8科目)
・個別学力検査:数学・理科・外国語(3教科4科目)
・面接
・調査書
島根大学医学部
島根大学医学部では、地域に貢献できる人材育成を目指しています。求められている人材像は主に以下のとおりです。
・医学部の修学に必要なレベルで基礎的な学力を有する
・人のために尽くそうとする明確な意思がある
・さまざまな分野に好奇心を持つ
・地域医療を担う意欲と使命感を持つ
・生命・人に対する尊厳と倫理観および論理的な思考力がある
・多様性を認める
・相手の気持ちを理解・共感し、協調性がある
一般選抜(前期日程)の選考内容は以下のとおりです。
・大学入学共通テスト:国語・社会・数学・理科・外国語・情報(6教科8科目)
・個別学力試験:数学・英語
・面接
2年次・3年次編入学の選考内容は、以下のとおりです。
・筆記学力試験(第1次選抜):外国語・自然科学総合問題
・面接(第2次選抜)
編入試験は歯科医師・獣医師・薬剤師のいずれかの免許を保持あるいは取得見込みや、2年以内にTOEIC L&Rを受験し600点以上の点数を取っているなどの条件があるため、確認しておきましょう。
医学部再受験で合格するためには
医学部再受験で合格するには、集中して勉強できる環境と徹底した勉強スケジュール管理が重要です。
学力だけではなく、医療人としての適性評価に面接が重視されるため、適切な対策が必要です。
編入試験は小論文・面接など学力以外で評価されたり、細かい条件があったりするため、受験対策が立てにくいとされています。
ただし、学士取得・医療職経験がある場合は、編入試験の検討もおすすめです。
横浜予備校では、個々の受験生にあった指導方針を設定しています。モチベーションが落ちたり学力が上がらなかったりしても、サポートがあるため、心強いでしょう。
医学部再受験の勉強法についてお悩みの方は、横浜予備校の無料相談に申し込んでみてはいかがでしょうか。