
地方医学部は狙いやすいイメージがあるかもしれませんが、実際のところどうなのか気になる方もいるのではないでしょうか。
地方医学部には、都市部とは異なる特徴がいくつかあります。
しかし、入りやすいからといって安易に選んでしまうと、入学後に後悔することになりかねません。
本記事では、地方医学部が入りやすいといわれる理由から入学後のメリット・デメリット、自分に合った大学を見つけるための選び方を解説します。
地方医学部への進学を検討している方は、ぜひ最後まで読んで、後悔のない医学部選びの参考にしていただければ幸いです。
目次
地方医学部が入りやすい理由

地方医学部が入学しやすい理由は、一部では偏差値が相対的に低く、地域枠や倍率の条件によることが挙げられます。
受験の戦略として、穴場を狙うことも可能です。
偏差値が若干低い
地方医学部の国公立・私立大学では、都市医学部よりも偏差値が低い傾向があります。
地方は、偏差値65前後の大学が一般的です。
ただし、エリアを代表する東北大学などのように、偏差値が70近い難関大学もあります。
一方、都市医学部は偏差値65以上、難関大学では70台後半の医学部が多くあります。
偏差値が低い地方医学部は、都市部の医学部に比べると入学しやすいといえるでしょう。
地域枠を設定している
地方の医学部が一般枠に比べて入りやすいとされるのは、地域枠を設けている学校が多いためです。
地域枠の出願条件に、出身地や将来の勤務地に関する制限があるため、志願者数が一般枠よりも少なくなる傾向があります。
また、地域枠は一般枠に比べて、奨学金制度や学費免除などの経済的支援が充実している場合が多いです。
そのため、経済的な理由で医学部進学を諦めていた受験生も、地域枠を利用して受験しやすいでしょう。
倍率が低め
地方医学部の倍率は、都市医学部と比較すると低い傾向にあります。
人気の大学は都市部に集中しやすいため、地方の大学では志願者数が相対的に少なくなることが理由の一つです。
地域枠などの制度を設けている大学もあり、利用することで一般枠よりも合格の可能性が高まるケースもあります。
ただし、すべての地方医学部で倍率が低いわけではなく、大学や年度によって変動します。
地方医学部に入学するメリット

地方医学部に入学するメリットとして、学習の負担や学費の安さ、地域医療へのアクセスのよさなど地方ならではの魅力があります。
視野を広げ、地方医学部が自分に合っているかを確認してみましょう。
特色がある授業を受けられる

地方の医学部は、地域の医療ニーズに根ざした教育を重視しています。
そのため、地域の実情に合わせて、より実践的な医療知識や技術を習得できることが特徴です。
例えば、岩手医科大学では東日本大震災を機に地域医療や災害医療に注力し、福島県立医科大学は放射線災害医療がトップクラスです。
また、自治医科大学は全国の都道府県が共同で設立した大学で、へき地や離島などの地域医療を支える医師の育成を目的としています。
このように地方医学部は、地域医療を支えたいという明確なビジョンがある方にとって魅力的でしょう。
学費を抑えやすい
地方医学部は学費を抑えられる傾向があります。
地域枠を利用すると、学費の免除や減額などの優遇措置があるからです。
学費のみならず、日常生活にかかる費用も都市部に比べて低いため、一人暮らしをする場合は生活費や家賃を抑えやすいでしょう。
ただし、それに伴いアルバイトの時給が低い場合が多いため、奨学金の返済などに影響するかもしれません。
横浜予備校では、教室・自習室・図書館・設備などの利用料、入会金や教材費、夏期講習などの費用はかかりません。また、推薦対策などもすべて無料でフルサポートします。
授業料は月額50,160円〜となっており、低価格でも内容は劣らず、しっかり偏差値をアップできることも強みです。
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地方医学部に入ると生じるデメリット

都市部の大学と比べると、キャリアや生活面、交流機会などでデメリットもあります。
ただし、志望と合っていれば問題ないケースもあります。
メリットとデメリットを知ったうえで判断しましょう。
キャリア形成には不向き
地方医学部は、地域枠により進路が固定されてしまうことがあります。
地方の病院では必要な研修機会が少なく、専門医の取得やさらに専門性を高めるサブスペシャリティ領域の機会が少なくなると懸念されています。
地方医学部を卒業した後も、積極的に情報を集め人脈を築くことができれば、将来の選択肢を広げられるでしょう。
娯楽は少ない傾向にある

都市部と地方を比べた場合、息抜きのできる施設が少ないこともデメリットになります。
都市部には話題の飲食店や映画館、美術館などの娯楽施設が数多くあり、ライブやイベントなどが開催されることも多いです。
また、さまざまなブランドが揃っているお店でショッピングが楽しめるため、ストレス解消が簡単にできます。
娯楽が必要だと思う場合は、都市部へのアクセスがよい地方の大学を選ぶとよいかもしれません。
考え方によっては、地方は遊ぶのにあまりお金がかからず、海や山があればアウトドアで遊べるメリットもあります。
別の医学部との交流は少ない
地方医学部は、物理的な距離が遠いことにより別の医学部や研究機関との連携が難しく、交流の機会は都市部に比べて少ない傾向があります。
例えば、学術交流や共同研究などの機会が少なく、多様な視点や新しい情報収集に苦労することもあるでしょう。
解決策として、例えば東北地方の医学部生であれば東医体での交流などを通して、仲間を作ることもできます。
オンラインで交流すると、地方からでも参加可能です。
地方医学部を選ぶ場合のポイント

地方医学部を選ぶポイントとして、将来像・試験内容・倍率・費用・大学の雰囲気など、志望校を選ぶうえで押さえておくべき判断材料があります。
さまざまな視点から調べておき、検討しましょう。
なりたい未来像に合った大学かを見ておく
医学部卒業後は、病院やクリニックの臨床医のみならず、研究に携わったり地域医療に貢献したりなどの道があります。
例えば、研究医になりたいなら、充実した研究設備を持つ大学や研究活動に積極的な大学がよいでしょう。
一方、地域医療に貢献したいと考えているのであれば、地域医療に特化した教育プログラムを提供している地方医学部が適しています。
活躍したい分野やどのような医師になりたいかを考え、未来像に合った大学を選びましょう。
大学が求める人物像に合致しているかを確認できるアドミッションポリシーにも目を通しておくと、入学後にギャップを感じずに済みます。
実施される試験内容を把握する
試験内容は入試形態や大学によって異なるため、得意分野を活かせる大学を選ぶことが、医学部入試を成功させる鍵です。
例えば一般枠の場合、国公立大学は共通テストと2次試験、私立大学では1次試験(学力)と2次試験(小論文・面接)などが一般的です。
地方医学部を選ぶときは、自分に合った学習計画を立てるため、試験内容をきちんと調べたうえで志望校を決めましょう。
理数系が苦手ならできるだけ少ないもの(特に難しい理Ⅲがない)、英語資格があると有利、傾斜配点を採用しているなどの選択肢もあります。
横浜予備校では独自の学力テストによって現在の実力を正確に可視化し、志望する大学の試験科目や入試形態に合わせて、効率的な戦略を立てることが可能です。
戦略のみならず知識を定着するための対策として、個別指導によるきめ細やかなサポートや効果的な自習室の活用、疑問を解消できる環境を整えています。
さらにメンタルサポートでモチベーションを保ちながら学習を進めることが可能です。
生徒が先生に教えるプレゼン授業や、先生と一緒に復習できるハマトレなどユニークな指導が特徴です。
ひとりでの受験に不安を感じている方は、ぜひ無料相談をご活用ください。
定員数や倍率を調べる
医学部の定員数は大学によって異なります。
定員が多い大学では受験生の受け入れ枠が広いため、合格の可能性が高いです。
ただし、倍率によっては競争率が激しくなることもあるため、大学のWebサイトや全国大学入試情報などの受験情報誌で確認しましょう。
また、理数科目が少なく英語のみで勝負できる大学なども人気があり、倍率が高くなることが予想されます。
学習にかかる費用を算出してみる

国公立大学の場合、地方医学部と都市医学部の学費に大きな違いは見られませんが私立大学は国公立大学の5倍程度、大学によっては10倍程度の費用がかかります。
場合によっては、予備校や塾の費用もかかることを考慮しましょう。
奨学金や学費免除など経済的な支援を受けられる方法も、合わせて調べておきましょう。
校内の雰囲気を体感しておく
校内の雰囲気を体感するには、オープンキャンパスを利用し、自分の目で直接確かめることがおすすめです。
大学の施設見学や在学生との交流を通じて、キャンパスの雰囲気や学校生活を具体的にイメージできます。また、勉強のモチベーションアップにもつながります。
さらに、医学部予備校で大学の特色やカリキュラムの情報収集をし、大学のホームページもチェックしておきましょう。
地方の医学部でも気を引き締めて合格まで歩むなら

地方医学部への入学は、都市部の医学部に比べてハードルが低い傾向にあります。
特に、偏差値が低めに設定され、地域医療を支えるための地域枠が用意されている点は大きな魅力です。
学費や生活費を抑えられる経済的なメリットに加え、地域ごとの特色ある医療を深く学べる、地方医学部ならではの教育環境も存在します。
一方で、キャリア形成の選択肢が限定されることや都市部に比べて娯楽が少ないこと、ほかの大学との交流機会が限られるデメリットも考慮が必要です。
地方医学部を選ぶ際は将来の目標と合致しているか、試験内容や定員・倍率はどうか、そして学習費用や大学の雰囲気まで多角的に検討することが重要です。
一般選抜のほかに、総合選抜型または学校推薦型選抜として地域枠を設けている大学もあります。
横浜予備校では、面接対策など個別の状況に合わせた医学部選びをサポートできることが強みです。
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