現役の国立医大生に聖マリアンナ大学2018年度の実際の入試問題を解いてもらい、
各問題の率直な感想をもらい、問題分析をしてもらいました。
受験生の立場に非常に近い現役医大生の感想なので受験生の立場に近い感覚だと思います。
是非、参考にしてください。このコラムが受験生の皆さんのお役に立てれば幸いです。
聖マリアンナ大学医学部2018『数学』入試分析|横浜医学部予備校
私大医学部の問題の入試分析と対策(2018年度、聖マリアンナ 数学)
※各教科に基準点があり、1科目でも基準点に満たない場合には、不合格となることがある。
入試基本情報
・3教科で400点満点
・偏差値は65程度
・大問にして4つ、小問にして15問
・第1問、第2問、第3問はマーク式、第4問は証明
・全体の難易度はやや易~難で、完答は難しいため解ける問題から確実に解いた方が得点は上がる
・単純な問題ではなく、複数の分野を理解していなければ解くのは難しいものが多い
・技能・知識はセンター試験レベルのものをはるかに超えている
以下、✩~✩✩✩で難易度を表します。
✩の数が増えるほど、難易度が高くなります。
第1問
(1)✩✩ (2)✩✩ (3)✩✩
第1問は小問集合の形式をとっていました。問題文1つ1つが短く、与えられている情報がかなり少ないため、自身で式を展開し解き進められることができる数学力が必要だと考えられます。小問集合と言いながらもよく出てくる私立大学医学部の難易度ではなく、小問1つにも多くの分野の知識を要します。一方で、問題文の内容は比較的伝わりやすく単純明快な書き方でした。ですから、計算が難しくとも時間をかければ解ける受験生は多いと思われるのが第1問です。他の大問と比べて全体を通しての難易度は高くなく、数学が苦手な人が得点したい場合は第1問を大切にするといいと考えました。
対策としては、Focus Goldやチャートの青・赤などで基礎的な部分の理解を分野ごとに深めて、クリアなどのような様々な大学の過去問を解きなれていくことがいいと思います。もちろん、聖マリアンナ医科大学の過去問は解けるようにしておきましょう。複雑な計算式になるかもしれませんが、解き方はいたってシンプルですので一度模範解答を見て確認した後はまた解き直して問題への理解を深めましょう。
第2問
(1)✩ (2)✩✩ (3)✩✩ (4)✩✩
この大問は確率、数列、複素数などの複数の分野の理解が必要です。この問題の良いところは、書き出していけばいずれは答えにたどり着けるところです。第3問などと比べると時間をかければ正解できる可能性が高いです。書き出すのは非効率的なような気もしますが、テスト開始後に他の問題に目を通した際に、どの大問にならば時間をかけてもいいのか(すなわち、どの問題なら時間をかければ解けるのか)を基準に解く問題を選び、他に解ける問題が少ない場合は第2問に時間をかけましょう。ちなみに、個人的には他のどの大問よりも第2問が力づくで解けました。
対策としては、場合の数・確率の書き出し方です。計算で答えを導く場合はそれほど重要視しないのが書き出し方ですが、問題文が複雑であったり、どのようなルールがあるのかを理解するために具体的に数字を入れて書き出すこともあると思います。その際に、ご自身で何かルールを決めて書き出せているのかに注目してください。書き出す際に最も恐れることは、時間を割いて書き出したのにも関わらず書き出しにミスがあることです。個数が足りているか、多くはないかを確認することは難しいので、書き出し方のルールを決めて規則正しく書き出すことをあらかじめ注意しながら書き出すようにしましょう。
第3問
(1)✩ (2)✩✩✩ (3)✩✩✩ (4)✩✩✩
この大問は三角関数、ベクトル、微分などの分野を理解しておく必要があります。文章はシンプルですが、とにかく計算に注意が必要です。三角関数の計算を計算ミスなく解いて最後の答えを出さなくてはなりません。一方で、センター試験のような記述の仕方ですから、計算ミスがあった際には答えがうまく当てはまらなくなりますのでミスの発見にはつながりやすいです。解いたらまずは解答欄に当てはまるかどうかを確認してから次の小問に移るようにしましょう。個人的には最も得点しづらいように感じましたが、ベクトルや三角関数は得意不得意がわかれやすいので、個人差が大きく出る部分なのではないでしょうか。
対策としては、多くの入試問題を解く事です。学校のテキストなどにもなりやすい問題集を使っていると、分野ごとの理解を深める事にはなりますが、複数分野を組み合わせたような問題は解けないままです。それぞれの分野への理解を深めると同時に入試問題にも慣れておくようにしましょう。
第4問
(1)✩ (2)✩✩ (3)✩✩✩(4)✩✩✩
この問題は集合を主に使う問題で、集合は高校1年生で習っている分野です。この問題は、証明がメインのテーマとなりますので、比較的時間は必要な部分です。証明1つ1つは方向性が明示されていますので解き方を考えるというよりも、問題文の指示に対応できるかがカギとなります。他の部分と異なりマーク式ではないため、自身の言葉で説明できるかどうかが大切なポイントです。
証明を解く際の対策としては、ゴールへの道筋を明確にすることです。何を証明したいのかを忘れてしまう受験生が結構多いのです。テストの採点をしていると、証明をする目的、すなわちゴールを見失ってしまう受験生が多く、結局なんで証明を始めたのかを途中からそっちのけで違ったゴールを目指し始めます。「まさか」と思う人もいるかもしれませんが、本当に多いので注意してください。
2018年度の聖マリアンナ医科大学入試を、完璧に解ける人はかなり少ないように感じます。難易度も高く、解き方が複雑なものも多いですので、「自分はどの問題なら解けるのか」ということを見極めてから取り掛かることが望ましいです。時間をかけてでも確実に得点できるところから進めることで少しでも得点アップが望めます。もちろん、力づくで解いた問題(必要以上に時間をかけて地道に解いた問題)にはもっと簡単な解き方がある場合が多いので、解説をしっかりと読んで模範解答の方法でも解けるようにしておくことで、次からはより短時間で解けるようになります。大学ごとに頻出問題のパターンはバラバラですが、同じ大学であれば好んでいる解き方や分野はありますので、入試本番でも模範解答の解き方は役に立つ可能性は高いです。ぜひその視点で過去問を分析してください。◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
住所:神奈川県横浜市中区花咲町1丁目18番地
第一測量桜木町ビル5F
TEL:045-250-3915
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
引用元:聖マリアンナ大学医学部2018『数学』入試分析|横浜医学部予・・・
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