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大学別過去問問題集
こんにちは!横浜予備校の川田です。
今回は大学ごとの過去問を解く際の問題集を紹介していきたいと思います。
大学入試において非常に有名な問題集から教科ごとの対策用の問題集までそれぞれの特徴やメリットを解説していきます。
また、今回は特に東京大学の数学(理系)を想定して紹介していきますが、多くの問題集についてはそれ以外の大学・教科でも当てはまりますので参考にしてください。
赤本(教学社)
正式名称は「大学入試シリーズ」ですが、この名前の方が馴染みがあるでしょう。各大学の過去問直近数年分を入試形態ごと(東京大学なら文科・理科で各一冊)にまとめた問題集です。志望大学などの過去問を解く際に最もよく使われる問題集ではないでしょうか。その特徴はなんといっても問題量で東京大学なら7年分(2022年度版)を全教科収録しており、直近の問題傾向をみるには十分であると言えるでしょう。大学によって収録年数など異なりますが、基本的に偏差値に比例して収録年数が多くなっていきます。また、一部出版されていない大学もありますが、他の問題集に比べかなり多くの大学の過去問題集が出版されています。非常に優秀な問題集ですが、強いていうなら本のサイズが小さいために文字が若干読みにくかったり、収録年数が多い大学はその分どうしても厚くなってしまうので持ち運びに向かなかったりといったデメリットもあります。
青本(駿台)
正式名称は「大学入試完全対策シリーズ」。こちらは旧帝大+東工・一橋の過去問がまとめられています。東京大学でいうと過去5年分を上下巻で合わせて10年分が収録されており、こちらも大学によって収録年数が異なります。こちらは赤本に比べて大盤になっており文字は比較的読みやすく、薄めになっていますが、やはり体積は比較的大きいので同じく持ち運びやすいとはいえないでしょう。また、一部の大学しか出版されていなく、収録年数も赤本に比べると落ちるので、赤本ほど流通してないように感じます。
教科ごとの問題集
赤本(教学社)は大学の教科ごとの過去問題集も出版しています。例えば「東京大学の理系数学27ヵ年」などです。これは27年分の数学が全て収録されているわけではなく、厳選されて分野ごとにまとめて収録されています。これは特にこの教科を重点的に演習したいという人にはおすすめです。また、青本のように一部の大学・教科でしか出版されていないので注意が必要です。ちなみに、大学入試の過去問ではありませんが、駿台では「〜大学への(教科名)」という駿台実戦模試の過去問を載せた問題集も販売しています。
東京大学数学入試問題72年(河合)
最後に河合塾が出版しているこちらの問題集ですが、正直にいうとあまり受験生向きではありません。どちらかというと数学マニア的な人たち向けで東大の過去72年分の問題・解答解説に加え、入試制度や教育情勢の変遷などについてのコラムなども含んだ「資料集」として販売されています。上下巻に加えて、全てをPDFにして収めたCD-ROMもついています。値段もかなり高めですが、難しい大学入試数学の問題に純粋に興味があるという人は、購入を検討してみても良いかもしれません。
最後に
いかがだったでしょうか。今回は大学別の過去問題集について紹介してきました。個人的に過去問は「直近数年分は傾向を見るために早めに手をつけてみる」「それ以前は問題演習として直前に手をつける」という使い方が望ましいと思います。(ただし、大きく問題傾向が変わった場合などは昔の問題はあまり役に立たない場合があります。) 自分の目的やレベルに合わせて問題集を選ぶようにしましょう。