目次
- ○ 4STEPの難易度や向いている受験生は?使い方を総合的に解説
- ・4STEPとは
- ・4STEPの特徴
- ・4STEPのレベル・難易度
- ・4STEPの使い方
- ・4STEPが向いている受験生・向いていない受験生
- ・まとめ
4STEPの難易度や向いている受験生は?使い方を総合的に解説
数学の参考書は数え切れないほど存在しますが、その中で有名なものとして4STEPがあります。学校で教科書と一緒に買う機会の多いテキストだと思われますが、実際にどのように使っていけば良いのか分からずに悩んでいる方もいるでしょう。今回は、4STEPについてさまざまな観点から解説します。手元に4STEPがある方は、ぜひ開きながらこの記事を読んでいただければと思います。
4STEPとは
4STEPは、数研出版が販売している参考書で、教科書傍用問題集とも呼ばれます。一般的には学校を経由して購入するテキストであるため、それ以外のルートで入手したければ、中古品を探すことになります。数学1Aから新課程の数学Cまで、全ての分野の問題集が揃っています。
4STEPの特徴
4STEPはその名前の通り、問題の難易度を4段階のSTEPで区分しています。それぞれの段階の特徴を解説します。
・STEP A
最も基本的な問題がSTEP Aです。教科書で言うと例題の難易度に相当します。問題自体は易しいですが、教科書だけでは不足しがちな計算練習を補うことができるため、必ず学習しておきたいセクションです。
・STEP B
STEP Aよりやや難しい問題で構成されたのがSTEP Bです。教科書の応用例題や章末問題の難易度に相当します。STEP Aが入試問題を解くための基本的な計算力の向上を狙うものであるのに対し、STEP Bは、実際の入試問題を解いていくための個別の解法やテクニックを学んでいくコーナーとなっています。問題によっては、入試問題として出題されてもおかしくないようなものもあります。
・発展問題
教科書では扱われない発展的な内容です。教科書で学ぶ内容やSTEP Bに載っている内容を組み合わせて解くことが求められるため、難易度はやや高くなります。
・演習問題
それぞれの章末に掲載される問題で、入試レベルの難易度です。演習問題までスラスラ解けるようになれば、かなりの実力が身についたと考えて良いです。
4STEPのレベル・難易度
続いて4STEPの難易度についてです。STEP AやBだけを見ると、やや易しめから標準といった難易度ですが、発展問題や演習問題の中には相当に難しいものも含まれます。STEP AとBは学校の定期テストレベル、それ以外は入試対策レベルと考えて良いでしょう。
4STEPの使い方
4STEPを使って勉強する際には、2つの段階を踏むのがおすすめです。
まずは、STEP AとBだけを繰り返し解いて、基本的な内容に穴がないようにしましょう。数学は積み重ねが大事な科目ですので、基本部分を疎かにしたまま高難易度の範囲に進まないようにするためです。学校の定期テスト対策をする場合も、特別な指示がない限りはSTEP Bまで解けるようにすれば十分です。
続いて、発展問題や演習問題に時間をかけて取り組みましょう。STEP AやBは基本的な問題の集合なので、分からない場合は答えを見て解き方を覚えてしまっても良いです。それに対して、発展問題や演習問題は考える訓練をするのに向いている難易度であるため、すぐに答えを見るのは得策ではありません。試行錯誤しながら時間をかけて取り組むことで、応用的な問題に食らいつくための実力が養成されます。
4STEPで学習する場合の注意点として、解説が極めてシンプルであることが挙げられます。特に、問題集の巻末部分は答えのみしか載っていないものがほとんどであるため、4STEPを学習の中心とするならば、「解答編」も必ず購入するようにしてください。ちなみに、「解答編」の記述も簡素であるため、数学が苦手な学生は、4STEPよりも難易度が低く解説の詳しい参考書から始めることをおすすめします。
4STEPが向いている受験生・向いていない受験生
最後に4STEPを使った学習が向いている受験生と向いていない受験生の例を紹介します。
・向いている受験生
4STEPを使った学習が向いているのは、数学が得意であったりシンプルな記述が好きだったりする受験生です。前述の通り、4STEPは非常に簡素な構成になっているため、数学の力がある程度ないと、自力で全てを理解できない可能性があります。また、イラスト等がなく淡々と問題のみが掲載された構成であるため、人によっては取り組みにくいと感じることもあるでしょう。
・向いていない受験生
4STEPを使った学習をおすすめできないのは、数学が苦手な受験生です。淡々とした構成は数学が苦手な受験生がさらに数学を嫌いになる要因になりかねません。また、解答が極めてシンプルで途中式等が省かれている場合が多く、数学が苦手だと内容を理解するだけでも困難な可能性があります。学校で買ったからという理由だけで学習を続けるくらいならば、まずは難易度が低くかつ分かりやすく記述された参考書で基本を押さえた方が効率が良いでしょう。
まとめ
4STEPの特徴は、非常にシンプルな構成となっている点でした。これにより、合う人と合わない人の差が大きくなる傾向のあるテキストだと言えます。まずはSTEP AとBを何問か解いて、自分に合っているかどうかを確認してみることをおすすめします。