学校のカリキュラムによってはまだ化学基礎の方もおられるかと思いますが、これから難関大学を目指して勉強される皆さんのために、高校2年生の時にやっておいてほしい勉強法についてお話していきます。
目次
化学は暗記科目?
一般的には理系科目は、暗記系ではないと言われています。
数学などはその最たるものでしょうし、物理も数学と密接な関係をもつ科目になりますので暗記系ではないのかもしれません。
ですが化学は、かなり暗記に重点が置かれる科目となっています。
化学は『理論化学』『無機化学』『有機化学』に大別されますが、このうち全体の7割近くを占める『無機化学』『有機化学』はかなり暗記が重要な分野となっています。
そして『理論化学』ですが、こちらは化学の現象を理解したうえで、様々な計算をしてく分野となっています。
特に平衡化学や反応速度の単元になると、きちんと理解しておかないと立式のめどすら立たなくなりますので、思考系の科目と言えるでしょう。
ただ、それでも化学反応式や電気陰性度といった覚えておかなければどうにもならない部分も多々あり、やはり全体としては暗記系のかもと言うべきかもしれません。
高2のうちに掘り下げておく分野は?
時間に余裕のある方であれば、全範囲掘り下げて勉強してもいいと思いますが、部活などをやっている方もおられるでしょう。
限られた時間のなかで、高2のうちに掘り下げて入試実践レベルまで鍛えておいていただきたい分野を挙げると『理論化学』分野になります。
ここが一番難易度が高いと言うのもありますが、様々な受験生を見てきた中で『理論化学』の分野をスムースにこなせた受験生は大体大学入学共通テストにおいて高得点を取ってきています。
ですので、『有機化学』読み物として楽しみながら『理論化学』を掘り下げていくと言うスタイルが良いのではないでしょうか。
理論化学の演習をどのレベルまでやっていくか
高2の段階であれば、使う教材は学校で配られた問題集で十分かと思います。
皆さんは学校の定期テストで、配られた問題集の演習を一通りやられているかと思いますが、定期テストで演習した問題をもう一度解きなおしするのが良いでしょう。
目安は、”問題文を読んだらすぐ解法が思い浮かび手がスラスラ動く”くらいまで解きなおしすることです。
大学入学共通テストの問題はそこまで難易度が高くないため、この状態まで仕上げておけば『理論化学』の分野の過去問を解いたときに7割程度は得点できるはずです。
この状態まで高2で仕上げておけば大体の人が共通テスト本番で9割前後の勝負ができるようになっているはずです。
定期テストを活用しよう
あとはどのくらいの時間を演習に割いていくかと言う問題になりますが、これには定期テストをペースメーカーとして利用することをお勧めします。
大体どこの高校も定期テスト1週間前は部活などが休みになり、テスト勉強モードになっていると思います。
そして定期テストにまじめに取り組まれている方は、テスト週間に学校で配られた問題集を2周くらいは解いているかと思います。
ですが、定期テスト終了後はほとんど手を付けていない方が多いのではないでしょうか。
定期テスト終了後1週間以内に、テスト期間中に解いた問題をもう一度解き直すと記憶定着率も良く効果的だと思います。
私も含め、定期テストが終わったら開放感があり、少し勉強から離れてしまう人もいるでしょう。
ですが、テスト終了後の1週間以内にこの方法で勉強すると、そうでない場合とくらべトータルで同じ時間勉強したとしても、効率が良いのでかなりのアドバンテージになるはずです。
化学は理科の中心
最後になりますが、難関を目指す理系の方にとって化学は絶対に外せない科目になります。
物理・化学を選択しても化学・生物を選択してもどうやっても化学はついて回ります。
ですが、化学は物理や生物と一部共有する分野がある科目になりますので、この科目を最優先で仕上げておくともう一方の理科に対して確かなシナジーを得ることが出来ます。
受験生の皆さんには是非とも化学を早期に攻略し、物理や生物も芋ずる式に攻略するための足掛かりとして頂きたいと願います。