目次
科目全体に言えるポイント
はじめに、どの科目にも共通で言えるケアレスミスのポイントを紹介します。受験生の中には、ケアレスミスはミスのうちに入らないため、実力とは無関係と思っている人もいるように感じますが、これは実は大きな誤りです。ケアレスミスもミスの中の一つであることには変わりなく、ケアレスミスを防ぐだけの実力が不足しているのだと認識しないといけません。ケアレスミスのことを軽視する姿勢そのものが、ケアレスミスをさらに生み出す原因となっていることをまずは理解しましょう。
数学でのケアレスミスとその対策法
数学では、計算間違いや文字の書き間違いをケアレスミスと見なす方が多いと思います。しかしこれも、正しく計算を進めたり見やすく文字を書いたりするだけの実力がなかったために起こったミスだと認識しないといけません。その上で、再発を防止する方法を考えます。一番簡単で効果があるものは、自分が犯しやすいミスをノートにまとめることです。
採点をする中でケアレスミスと思われる原点が見つかったら、その都度ノートに失敗の内容や原因を書き出します。そして、そのノートを見ることを習慣化します。そうすると、常に自分が起こしやすいミスに気を配れるようになり、全体的なミスの頻度を下げることに繋げられます。大切なのは、ミスをミスとして正しく受け入れることです。計算間違いだから次は大丈夫と侮るのではなく、計算間違いをしないためには何に気をつけなければ良かったのかまで考えるようにしましょう。
英語でのケアレスミスとその対策法
英語のケアレスミスとされるもので一番多いのは、スペルの間違いでしょう。単語帳を読むだけの学習法で単語を覚えている受験生は特に注意する必要があります。読むことはできても書くことができないという状態だと、記述式の解答に対応できなくなる可能性が考えられます。普段から記述式の練習を多く行ったり、文法問題を解く際は問題文もノートに書き写したりするなどの工夫は有効です。それ以外では、英作文における文法の誤りもよく見られます。
具体的には、「3人称単数現在の”S”のつけ忘れ」、「単数・複数の”S”のつけ忘れ」、「時制の誤り」などです。これらが発生することを防ぐには、答案を書き終わった後に見直しをする習慣をつけることが大事です。この時に、数学で紹介したように自分が犯しやすいミスを押さえておくと、スムーズに見直しすることが可能となります。自分が時制を間違えやすいと分かっているならば、動詞や時間を表す単語が正しく使えているかを重点的に調べるといった具合です。日頃から自分の起こしやすい失敗を認識しておくことが、ミスの防止には重要です。
国語でのケアレスミスとその対策法
国語でもやはり、記述式解答であるならば漢字や文法の間違いには注意したいです。漢字のテキストを使って学習する方は多いですが、文法まで意識している人は少ない印象です。話し言葉と書き言葉は違うことを正しく認識し、大学受験にふさわしい言葉遣いで記述するようにしましょう。問題文の読み間違いも国語に限らず起こりやすいミスです。「誤っているものを選択せよ」という設問で正しいものを選んでしまったり、「全て選べ」という問題で選択肢を1つ選んで終えてしまったりというのが一例です。
これらを防止するためには、問題文を丁寧に読むことが大切です。勉強量は多くても、文章を読むことを習慣化している受験生は意外と少ないです。本を読むようなまとまった時間を取ることが難しい場合は、新聞の1面だけでも毎朝読むようにすると良いです。普段から文字に触れること、文章を読むことに対する抵抗がなくなると同時に、要点を押さえる読み方も身につくようになります。
理科でのケアレスミスとその対策法
理科は科目によって内容もさまざまですが、共通して見られるケアレスミスもいくつかあります。一つの例としては、単位の間違いです。物理や化学の問題を解く際は、自分が解答に用いた数字の次元を正しく理解し、解答にふさわしい単位を選ぶようにしてください。化学や生物では、有効数字の扱いにも注意が必要です。
問題文を丁寧に読んで、有効数字は何桁まで求められているかを確認することが重要です。知識を問う問題においては、国語同様に、問題文の読み間違いに注意すると良いです。生物では、「正しいものを⚪︎個選べ」という出題がよく見られるので、受験で利用する方は再確認しておきましょう。
まとめ
ケアレスミスの防止のためには、とにかくミスを甘く見ないことが重要です。自分が犯しやすいミスを正しく認識し、どうすればそのミスが減るかを分析する時間を設けましょう。