目次
- ○ 試験で解答できない理由
- ・時間制限がある
- ・範囲が広い
- ・解法の暗記になってしまっている
- ○ 間違った数学の勉強法
- ○ 正しい数学の勉強法
- ○ まとめ
試験で解答できない理由
それでは最初に、なぜ試験になると得点できないかを解説します。これには大きく分けて3つの要因があると考えられます。
時間制限がある
一般的に、試験には時間制限があります。それに対して、普段の勉強で時間を測って問題に取り組むことはほとんどないはずです。そのため、いざ時間制限のある状態で問題を解こうとすると、うまく進められなくなる可能性があります。時間内に解法を思いつかないと、パニックになって普段できるはずのことまでできなくなり、ミスを重ねてしまう原因にもなります。これを防ぐためには、定期的に時間を測って問題を解くようにすることが重要です。特に共通テスト対策や赤本を使った過去問演習をする際は、正確に試験時間を測って取り組むようにしましょう。
範囲が広い
家庭学習をする場合、融合問題を除けば、基本的にはある1つの単元について勉強することがほとんどだと思います。似たような問題が集められている章を勉強しているうちは、それぞれの解法がリンクするために意外とスムーズに解答できることが多いです。一方、模試や大学入試では、さまざまな分野から問題が出題されます。そのため、高校範囲の数学を満遍なく理解しておかないと、高得点を取ることは難しくなります。
このことは、定期テストはよくできているにも関わらず、模試では点数が伸びない生徒にも当てはまります。狭い範囲から完璧にしていくことは大切ですが、その間に他の単元の理解が薄れていくようなことがあると良くないです。試験範囲全体を見通して、弱点を作らないように学習することが大切です。
解法の暗記になってしまっている
この次の「間違った数学の勉強法」で詳しく解説しますが、問題集にある解き方を覚えることが数学の勉強だと思っている受験生は意外と多いです。偏差値50程度の大学であれば、基本問題の暗記だけでなんとかなることもありますが、それよりも上を目指すのであれば、単元ごとの意味を理解し、自分で論理的に解答を導けるようにすることが大切です。この力がないと、初見問題が集められた形式の試験ではうまく得点できないでしょう。
間違った数学の勉強法
続いて、数学の間違った勉強法について詳しく説明します。数学の最も間違った考え方は、解法を暗記することです。典型的な問題の解き方を覚えることは必要ですが、その際に、文章全体の流れを意識せずに答えを丸暗記するようだと実力が伸びません。式変形一つ一つの意味を正しく理解し、どのような方針の元に計算が進むのかを正しく理解できないうちは、数学について分かったとは言えません。
数学が苦手な受験生は解法の暗記に走りがちですが、かけた時間に対してリターンが少なくなることがほとんどなので、この勉強法を行っている方はすぐにやめてください。また、解法とはやや異なりますが、公式や定理の丸暗記も危険です。どのようにして公式や定理が導かれるのかを知ることで、問題ごとにどの公式もしくは定理を当てはめれば良いかが理解しやすくなります。
正しい数学の勉強法
最後に、試験で得点できるようになるための正しい数学の勉強法を紹介します。ポイントは、自分の頭でしっかりと考えることを習慣化することです。分からない問題があった際に、すぐに答えを見てその内容を覚えるような勉強法は絶対にやめましょう。その瞬間は分かったつもりになるかもしれませんが、自分の中に苦労して解いた経験が残らないため、長期的な記憶として残りません。未知の問題や難問に出会った際は、少なくとも30分は考えるようにしましょう。何から手を付ければ良いか全く分からない場合は別ですが、似たような問題を解いたことがあったり、どのような公式を使えそうかの目処が立ったりする場合は、できるだけ問題に向き合う時間を増やすべきです。
こうして自分の中に問題に取り組む経験が蓄積してくると、模試や本番の入試で未知の問題に出会ったとしても、落ち着いて解答できるようになります。数学は英語や国語と同じで、短期間では成績が伸びない科目です。毎日考える訓練を続けることで、少しずつ学力が上がっていきますが、そのペースは人それぞれであるため、なかなか成果がでない場合もあるでしょう。しかし、そのような場合にこそ正しい勉強法を続けてほしいです。解法を暗記する勉強法は、学校の小テストや定期テストには対応できますが、それでは数学の本質的な力を身につけることには繋がらず、結果として大学入試本番で合格点を取れない原因になってしまいます。
まとめ
数学の試験で得点するためには、暗記するという考え方を捨てる必要があります。初見問題に時間をかけてじっくりと取り組む習慣をつけることが大切です。
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