この記事でははじめに私立大学医学部の学費に関する情報をランキング形式で紹介し、学費が高い理由、学費が払えない場合の対策方法も解説していきます。
この記事を読めば、私立大学医学部の学費についての具体的な情報が得られ、具体的な行動をとる準備が整うでしょう。私立大学医学部を目指す受験生、子どもの夢を応援する保護者はぜひこの記事を読んで理解を深めて頂けると嬉しいです。
目次
- ○ 私立大学医学部の学費ランキング
- ・第1位:国際医療福祉大学
- ・第2位:順天堂大学
- ・第3位:関西医科大学
- ・第4位:慶應義塾大学
- ・第5位:日本医科大学
- ○ 私立大学医学部の学費の平均は?
- ○ 私立大学医学部の学費が高額な理由
- ・設備に高額な費用がかかるため
- ・人件費がかかるため
- ・国からの補助金が少ないため
- ○ 学費が払えない場合の対策
- ・日本学生支援機構奨学金を利用する
- ・民間の奨学金を利用する
- ・大学独自の奨学金を利用する
- ・教育ローンを利用する
- ・修学資金貸与制度を利用する
- ・病院奨学金を利用する
- ・その他の奨学金
- ○ 私大医学部の学費ランキング
私立大学医学部の学費ランキング
ここでは私立大学医学部の学費が具体的にどれくらいかかるのか、各大学ごとの学費を低い順に紹介します。
どれくらいの学費がかかるか確認して自身の進学先を選ぶ際の判断材料にしてください。
第1位:国際医療福祉大学
学費について結論からお伝えします。6年間の学費総額は18,570,000円です。
また、一般選抜試験で医学部特待奨学生Sになると学費の全てが免除されます。
さらに、一般選抜試験、大学入学共通テスト利用選抜で医学部特待奨学生Aになると学費は300万円程度になります。
この大学は「人間中心」「社会に開かれた」「国際性を目指した」大学を基本理念としており、幅広い教養と専門知識を兼ね備えた人材の育成を目指しています。知識や技術だけでなく、人格形成や国際的視野の育成に重きをおき、自由な発想や自主性も大事にしています。
また、医療福祉分野に強く、情報科学技術や学際的な知識の習得にも力を入れている大学です。さらに、柔軟な大学運営を通じて、時代の変化に対応した教育環境を用意してくれることが特徴です。
第2位:順天堂大学
6年間の学費総額は20,800,000円です。
この大学は「仁」の学是と「不断前進」の理念を掲げ、医療・健康・福祉分野でグローバルに活躍する人材の育成に力を入れています。差別をしないという「三無主義」の学風が特徴です。
また、この大学は丁寧な指導体制や医学とスポーツを融合させた研究など、専門性と実践力を養う環境が整っています。
さらに、国際的な視点を持ち英語教育や難病研究にも力を入れ、附属病院を通じて地域医療や高度医療に貢献しています。
第3位:関西医科大学
6年間の学費総額は21,000,000円です。
この大学は、「社会に貢献できる医師の育成」を教育理念に掲げ、医療人としての使命感と高い倫理観をとても大事にしています。医学教育や研究を通じて地域社会に貢献することを目指しており、新しい医療技術や知識を持つ医療専門職の養成を行っています。
また、臨床現場での実践的な学習環境を提供し患者中心の医療を重視する教育プログラムが整っている大学です。
第4位:慶應義塾大学
6年間の学費総額は22,269,600円です。
この大学は、創立者福澤諭吉の教育理念である「独立自尊」と「実学の精神」をとても大事にしています。
特に、学問を通じて知識や徳を高め、社会の先導者となることが期待される教育が行われています。
これにより、伝統的な教育方針を守りながら、最新の医療技術や知識を学ぶことができるでしょう。
学費の負担は大きいですが、慶應義塾大学では奨学金制度や分割払いのオプションも整っており、経済的な支援を受けながら学ぶことが可能です。
第5位:日本医科大学
6年間の学費総額は22,297,800円です。
この大学は、「克己殉公」の精神を学是とし、人々のために力を尽くす医師や医学者を育成することを使命としています。豊かな人間性と国際的視野を持った質の高い医療人の養成を目指し、先進的な医学教育と研究を行っています。
学生は主体的な学びと協働を重視したカリキュラムを受けることができるのです。また、臨床実習や研究心の涵養にも注力し、社会貢献に強い意欲を持った医療人材の育成を行っています。
私立大学医学部の学費の平均は?
ここまでは私立大学医学部の学費を低い順に見てきました。
一方で学費が高い私立大学医学部ランキングでは川崎医科大学でかかる学費はなんと4740万円です。
さらに、高い順に見たときの10位は3730万円とやはり高額です。それ程学費の高い大学がいくつもあると私立大学医学部全体で平均をとっても約3200万円と、先程紹介した5つの大学のどこよりも高い数字になってしまいます。
それでもどうしても私立大学医学部を目指したいという方もいらっしゃるでしょう。
そんな方のために横浜予備校は、医学部に特化したコースを提供しています。
私立大学医学部の学費が高額な理由
先程述べたように私立大学医学部は学費が高額です。
なぜこんなに学費が高いのでしょうか。
国公立大学と比べてもその差は歴然としています。高額な理由には主に3つの理由があります。順番に見ていきましょう。
設備に高額な費用がかかるため
医学部では、医学に関する基本知識や新しい技術を学ぶため、高額な設備が必要です。
実験室や教室は、十分なスペースを確保するために多額の費用がかかります。特に高価なのは器具や設備です。なかには数千万円から億単位のものもあり、これらの購入や維持管理に多大なコストが発生します。
また、消耗品のコストも高く実験材料や器具の使い捨てが必要で100人規模の授業ではその費用が膨らみます。
人件費がかかるため
私立大学医学部の学費が高額な理由の一つは、教育にかかる人件費です。
医師免許を持つ教授・助教授・准教授・助手が教育を担当するため、その人件費はとても高額です。
初期研修医の教育には一人あたり平均で5,000万円から1億円が必要とされ、指導可能な医師が限られるため、給与が高く設定されています。
それに加えて、実験に必要な高価な器具や材料代も重なり、学費はさらに高くなっています。
国からの補助金が少ないため
また、私立大学は国公立大学と違って国からの補助金が少ないのです。これも学費を高くせざるを得ない理由の一つでしょう。
私たちの予備校では、学費や奨学金に関するご相談を無料で承っています。
経験豊富なスタッフが、あなたに最適な学費対策を一緒に考え、具体的なアドバイスを提供します。
まずは無料相談にお申し込みいただき、不安を解消する一歩を踏み出しましょう。一般家庭でも私立大学医学部を目指すことは可能ですので、安心してお越しください。
学費が払えない場合の対策
「やっぱり高い」「私立大学医学部に行きたいけど学費が払えないから諦めるしかないのかな」そう思われた方もいらっしゃるでしょう。ですがまだ諦めるには早いです。
なぜなら対処法はいくつかあるからです。これから述べる内容を参考にしてみてください。
日本学生支援機構奨学金を利用する
奨学金には、返済が必要な貸与型の奨学金と、返済不要な給付型の奨学金があります。
両者の特徴をそれぞれ見ていきましょう。貸与型の奨学金はさらに分類ができ、無利子で借りる第一種奨学金・有利子で借りる第二種奨学金・これらとあわせて入学時の一時金として貸与する入学時特別増額貸与奨学金(有利子)があります。
進学前(予約採用)の第一種奨学金の申し込み資格は以下の3つです。
・高等学校または専修学校(高等課程)を卒業する予定の方
・高等学校または専修学校(高等課程)を卒業後2年以内の方
・高等学校卒業程度認定試験に合格した方・科目合格者で機構の定める基準に該当する方・出願者
つまり、高校卒業もしくはそれと同等の学力があればよいということになります。
また、第二種奨学金の申し込み資格は、第一種奨学金の申し込み資格と同様です。
給付型の奨学金の進学前(予約採用)の奨学金の申し込み資格は以下の2ついずれかに該当する方です。
・初めて高等学校等(本科)を卒業予定の方
・初めて高等学校等(本科)を卒業した年度の末日から申し込みを行う日までの期間が2年以内の方
一つ注意点があります。
この記事を読んでくださっている方は進学前の方が少なくないと思うので、ここでは両者ともに「進学前」の話をしております。進学後(在学採用)で申し込みの方、外国籍の方などは条件が異なることがありますのでご注意ください。
申し込みの手続きは日本学生支援機構のホームページから行ってください。
民間の奨学金を利用する
地方公共団体や民間団体による奨学金は、学業成績や人物が優れ、経済的理由で学費を支払うことが難しい学生を対象とした給与または貸与制度です。
これは各団体の公式サイトやホームページで詳しい内容を確認できます。
ですが一つ一つ見ていくのは大変です。
そこで「日本の学校」の「奨学金サイト」でご自身の条件にあった民間の奨学金を見つけることができますので活用するのもよいでしょう。
大学独自の奨学金を利用する
民間団体だけでなく、大学が独自に奨学金制度を取り入れていることもあります。
大学独自の奨学金の特徴は給付型の奨学金が充実していることです。
逆に、貸与型の奨学金は少ないです。大学によって奨学金の内容はさまざまですのでよく確認するとよいでしょう。例として慶応義塾大学の奨学金制度を検討してみることにします。
慶應義塾大学では、成績優秀者や家計状況が急変した学生・地方出身者・グローバルな学習活動を希望する学生など、さまざまなニーズに応じた奨学金を提供しています。
これらはすべて返済不要の給付型奨学金で、ほとんどの給付期間は1年間ですが、再申請が可能です。1年ごとに申請できることも特徴の一つです。
教育ローンを利用する
教育ローンは、教育資金の支払いを目的とする借り入れのことです。
種類としては国の教育ローンと銀行などの民間金融機関のローンがあります。ここで気になるのは奨学金との違いではないでしょうか。
国の教育ローンの特徴は以下です。
・国の教育ローンは、ご利用者はお子さまではなく保護者。
・世帯年収の上限額が奨学金と異なる
・1年分まとめて受け取れる
・利用可能額は一括で350~450万円
箇条書きの2つ目について、国の教育ローンを利用するためには収入基準があるので注意が必要です。子ども2人世帯なら世帯年収は890万円までとなっています。
修学資金貸与制度を利用する
修学資金貸与制度は産業医科大学で採用されている制度で、入学者全員に学生納付金相当額および入学時学業準備費を貸与するものです。
医学部の学生を対象に学費を貸与し、経済的な負担を軽減することを目的としています。この制度を利用することで、学生は卒業後、一定期間の産業医等としての勤務を行うことで返還義務を免除される場合があります。
卒業後、産業医などの対象職務に従事しない場合は、貸与額を返還しなければなりません。返還免除の対象となる勤務には、貸与を受けた期間の1.5倍の期間が必要です。
病院奨学金を利用する
徳洲会病院グループなどが行っている奨学金です。
一定の要件を満たすことで月額15万円の奨学金の返済が不要になります。
他にも病院奨学金はありますので是非、調べてみて下さい。
その他の奨学金
地方自治体の奨学金や地域枠などを利用して月10万円〜月50万円の奨学金を受け取ることも可能です。
一定の要件を満たすことで返済不要になる給付型の奨学金です。
私大医学部の学費ランキング
私立大学医学部に通うために必要な学費がどれくらいか、学費が高い理由、学費が払えない場合の対処法についてご理解いただけましたでしょうか。
対処法に関してですが、先に考えていただきたいのが大学独自の奨学金になります。
理由は給付型の奨学金が充実しているからです。ほかの理由としては、利用者の少なくない日本学生支援機構の奨学金の第一種は、無利子であるため希望者が多く申請を通すのは難しいとされているためです。
学費や奨学金の選び方に関しては、プロのアドバイスを受けることをおすすめします。
横浜予備校では、個別に学費や奨学金に関するサポートを提供しています。
学費の不安を抱えている方は、ぜひ一度、無料相談をお申し込みください。