目次
- ○ 大学に行くといいことはなに?4分類から絞る横浜予備校流、学部選びの方法
- ・まずは大学へ行くメリットとデメリットを把握しよう。
- ・大学へ行くメリットその1――専門的な知識が身に付く
- ・大学へ行くメリットその2――社会的信用が得られる
- ・大学へ行くメリットその3――自由な時間ができる
- ・大学へ行くデメリットも押さえておこう
- ○ 学部選びの基本はまず4分類から
- ・人文系――個人の研究
- ・社会系――集団システムの研究
- ・自然科学系――自然の研究
- ・総合型(文理融合型)
- ・まとめ
大学に行くといいことはなに?4分類から絞る横浜予備校流、学部選びの方法
――大学もいっぱいあるし、学部もいっぱいあって、どこへ行けばいいのかわからない……
ということで悩んでいませんか?
「なんとなくここでいいや。」というような決め方をすると、あとあと後悔してしまう可能性が高いですし、なによりここぞという時にモチベーションが上がりにくいものです。
そこで今回は横浜予備校が「なぜ大学へ行くのか」ということと、学部選びの指針をご紹介いたします。すでに決まっている人も、この記事を参考に、あらためて自分の進路について考えてみましょう。
まずは大学へ行くメリットとデメリットを把握しよう。
「なんで大学へ行くのか?」
一見よくわかっているようでわかっていないのではないでしょうか?まずは大学へ行くメリットを、きちんと整理しましょう。
大学へ行くメリットその1――専門的な知識が身に付く
大学へ行く一番のメリットは、多くの人が知らない知識を身につけることができるという点です。例えば医学部へ行けば、病気について、他の人が知らない知識や治療法を学べます。
そして専門的な知識があれば、知識がない人々の役に立つことができます。つまり将来それを収入にして生活をしていくことができるようになるのです。「他の人ができないことをする」、これは社会を生きていく上での基本です。
大学へ行くメリットその2――社会的信用が得られる
「大卒」という肩書きがあれば、社会的な信用が得られます。世の中学歴だけではありませんが、やはり大学を卒業しているということは、子供の頃にしっかりと勉強をして、新しい知識をどんどん習得できるということは確かです。それゆえ新しい仕事を与えられても、それをきちんと理解し、活躍してくれると期待できます。だから就職の採用などで、有利になりやすい傾向があります。
大学へ行くメリットその3――自由な時間ができる
大学の4年間は「人生の夏休み」とも言われるほど自由な時間です。高校生ほど強制的に学校へ来なければいけないわけではないですし、何か責任を負った仕事を任されるわけでもありません。あまりお金はないかもしれませんが、基本的に自由な身分。それに高校を卒業してすぐに就職することに抵抗がある人は、将来について考えてみるための4年の猶予期間とも言えるでしょう。
大学へ行くデメリットも押さえておこう
大学へ行くデメリットはまずお金がかかること。国公立大学で200万円程度、私立大学は500万、医歯学系へ進めば2千万円かかってしまうこともあります。また時間的なコストもあります。4年間の自由な時間ができることは、確かににメリットである一方で、しかしもしかするとその4年の間、大学の授業を受けるよりも、早く世間に出て働いていたほうが経験を積めるかもしれません。
学部選びの基本はまず4分類から
学部を選ぶ際には、まずは大きく分けて4分類があることを把握し、それから細かく考えていくのがおすすめです。
4分類は、人文系、社会系、自然科学系、総合型です。
人文系――個人の研究
これは主に現在、過去を含めた、人間の個々人の営みを研究する学問です。哲学や、文学、心理の研究をはじめ、歴史なども含まれます。高校の科目で言えば、「国語」「英語」「日本史」「世界史」「倫理」が相当すると言えるでしょう。
具体例――文学部、外国語学部など
社会系――集団システムの研究
こちらは人間の集団、つまり社会のシステムやルールについて研究する学問です。具体的には法律、政治、国際関係、経済、経営、社会学など。現代社会、政治・経済など集団の行動に興味がある人はこの学問がおすすめです。高校の科目で言えば「現社」や「政経」。
実はこの分野は、いわば「社会がこれからどのように進んでいくべきか」を研究することでもあります。そのため教える人の思想や考え方が影響しやすいですし、正解がはっきりと決まっていることでもないので、高校ではあまり深く学ばない分野と言えます。ちょっと「大人向けの学問」なのです。日頃新聞を読んでいる人や、経営や法律に興味がある人が向いています。
具体例――法学部、経済学部、社会学部など
自然科学系――自然の研究
理系科目は高校でもしっかり学んでいるので、こちらは想像しやすいでしょう。理学部、工学部、医学部などが相当します。最近はITの進歩がめざましいですが、プログラミングなどといった情報処理についての学問も工学部です。
理学部と工学部の違いは、簡単にいえば、理学部が「机の上で」物事の現象そのものを解き明かす学問なのに対して、工学部はエンジニアとして、科学理論を「実際的に活用する」ことを研究する学問と言えるでしょう。
具体例――理、工、農、薬、医学部
総合型(文理融合型)
上記3分類にとらわれず、学問領域を複数にまたがって物事を研究していく分野もあります。代表的なのは環境学やスポーツ科学などですが、教育学なども、基本的に人文系ではありつつも、教育内容が理系である場合などもあるのである種の「文理融合型」と言ってよいでしょう。
現代社会におけるさまざまな問題の中には、複数の分野の知識を横断するような発想でなければ解決できないこともあり、そのような総合的な知識が注目を集めています。あるいは「人文」「社会」「科学」の3種類のどの学問も学べるカリキュラムが敷かれているので、まだやりたいことがどうしても決められない人が選ぶのもアリです。
具体例――教育学部、総合人間学部(京大)、情報文化学部(名古屋大)、共創学部(九大)など。
まとめ
自分がやりたいことから逆算して、大学や学部が選べるのが理想ですが、「将来自分が何をやりたいか」ということは、高校生の段階で決めることはとても難しいことでしょう。
まだ社会の仕組みがどのようになっているのかということもぜんぜんわからない段階で決めてしまうのは、ある種「賭け」とも言えるかもしれません。しかし世の中にはどういった仕事があるのかといったことは、きちんと調べれば、わかります。毎日少しずつでも時間をとって本やインターネットで調べてみたり、人に聞いてみたりすることで、ちょっとずつ「社会の全体像」のようなものが見えてくるはずです。
いずれにしてもいつか、自分で生活費を稼がなければいけなくなった時は、いやでも考えなければいけないこと。できるだけ早いうちから、社会の仕組みや、あなたの将来について積極的に考えていきましょう。