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社会科目用語集の使い方
~山川出版社の世界史用語集を例に~
社会科目の教材で有名な山川出版社ですが、用語集も出していることはご存知でしょうか?持ってはいるけど使いあぐねている、という方のために、有効活用方法を伝授いたします。
山川の用語集の具体的な使い方
使い方はずばり、辞書です。英語の学習で辞書が必須なように、世界史では「用語集」が必須。そう考えれば大事さが理解できると思います。たとえば、古代オリエントを学習していく中で、ハンムラビ王が出てきます。彼の業績に、復讐法で知られるハンムラビ法典の制定があります。ここまでは中学生でも知っていると思います。では、このハンムラビ法典が見つかった都市は? 高校ではこれを学びますが、聞かれて答えられなかったら、用語集で調べるのが速いでしょう。すると次のように出ています。ハンムラビ法典とは「ハンムラビ王が制定した法典。シュメールのウル=ナンム法典などを継承した成文法。1901~1902年フランス調査隊がスサで、楔形文字による原文が刻まれた石碑を発見した。(後略)」 これで、答えがスサだとわかります。
山川の用語集で必ずチェックしておきたい部分
そして用語を調べたときに必ず見ておきたいところがあります。それは、用語の隣にある数字。さきのハンムラビ法典なら⑦と載っています。この数字がとても大事です。なぜなら、この数字の意味は高校で使われている主要な7つの教科書に掲載されているかどうかを表しています。つまり、⑦となると、すべての教科書に掲載されているわけで、それは世界史を学ぶ上で確実に知っておかなければならないということになります。逆に①だと、それほど重要ではないということです。世界史を学習していく中で、この用語は覚えたほうがいいのかなと悩むことが出てきます。そういう時は、用語集を見ればいいわけです。明確な基準があるので悩むことはなくなります。(ちなみにスサは⑤で、こちらも大事です。)
山川の用語集で覚えるべき基準
その基準は次のようになります。
④~⑦ 基礎レベルの最重要用語。世界史の流れを把握する上で大切なので、中堅私大の受験者も確実に身につけましょう。これらを覚えることで、共通テストでも7割は取れるようになります。
②③ いわゆるMARCHレベルの難関大を受験するなら覚えるべき。共通テストでも8割を安定して超えるためには重要です。
① マニアックな用語。早慶上智受験者は目を通して覚えるのが理想。共通テストで9割を超えるような世界史強者は知っている人が多い。
以上は山川出版社の世界史用語集での例でしたが、そのほかの出版社の用語集でも「頻出」や「発展」といった分類をしているものはあり、それらが指針となることでしょう。