目次
- ○ リスニングの勉強法を徹底解説!苦手を克服しよう
- ○ なぜリスニングを難しく感じるか
- ・学校教育の問題
- ・発音・アクセントの勉強不足
- ○ リスニングを得意にするためのポイント
- ・単語・文法の知識を完璧にする
- ・英語を聞くことを習慣にする
- ・長文読解の学習に組み込む
- ○ まとめ
リスニングの勉強法を徹底解説!苦手を克服しよう
共通テスト英語では、リーディングとともにリスニングが出題されます。二次試験でリスニングが出題されるのはごく一部の大学だけなので、多くの受験生は共通テストのためにリスニング対策をすると思われます。その中で、どうしても音声が聞き取れなかったり、うまく設問に答えられなかったりという経験がある方もいるのではないでしょうか。今回は、なぜリスニングが難しく感じられるのかについて解説してから、具体的な対策法について紹介します。この記事の内容が、少しでもリスニング上達の助けになれば幸いです。
なぜリスニングを難しく感じるか
それではまず最初に、なぜリスニングを難しく感じるのかについて、大きく分けて2つの観点から解説します。
学校教育の問題
1つ目は学校教育の問題です。日本の中学校や高校の英語では、読む能力と書く能力を主体にした授業が行われます。それに対して、話す能力や聞く能力に関しては、大分改善されてきたとはいえ、普段の授業では扱わないことがほとんどなのではないでしょうか。話す力と聞く力を身につけるためには、頻繁にに英語の音声に触れることが大切ですが、残念ながら日本の教育ではその機会が少ないのが現状です。このことは、英語を喋れる日本人が少ないことからも分かります。
発音・アクセントの勉強不足
2つ目は発音やアクセントに関するものです。多くの高校生は、単語を覚えてはいるものの、その単語の正しい発音やアクセントは知らないという状況にあります。これも先ほどの学校教育の問題点と関連しています。単語の読み方が正しく分からなくても、文章を読んだり書いたりする際には問題とならないためです。しかしながら、リスニングの音声を全て正しく聞き取るためには、出てくる単語が自分の覚えたどの単語なのかを瞬時に把握しないといけません。そうなると、単語の発音やアクセントの理解が不足していることがリスニング力を低下させる要因になってしまうことも考えられます。
リスニングを得意にするためのポイント
続いて、リスニングを得意にするためのポイントを解説します。ごく基本的な内容から、やや発展的な勉強法まで紹介しますので、自分のレベルを考えて、合うものを選択してみてください。
単語・文法の知識を完璧にする
単語と文法の知識が不十分な場合、記述問題で点数が取れないだけでなく、リスニングにも影響が出ることがあります。共通テストのリスニングは比較的平易な単語で構成されていますが、これも分からないような学習量だと、当然得点は伸びないでしょう。また、文法の知識が怪しい場合は、単語を聞き取ることができても、文章全体で何を言いたいかが分からなくなることもあります。一般的な単語帳と文法書をそれぞれ1冊ずつ完璧にすることは、読み書きの能力の向上だけでなく、リスニングにも効果があると言えます。
英語を聞くことを習慣にする
日本人が深い学習をせずとも日本語を話せるのは、子どもの頃から毎日のように日本語に触れる機会があるためです。一方で、英語を本格的に学習し始めるのは中学校からであるため、英語に触れる機会は決して多いとは言えません。そのため、意識して英語の音声に触れる時間を増やさないと、なかなかスムーズに聞き取れるようにはなりません。この対策としておすすめなのは、寝る前や起床後などに時間を決めて、毎日英語を聞くタイミングを作ることです。仮に1回15分だったとしても、毎日続ければ高い効果を発揮します。筆者は、高校最寄駅から高校まで歩いて通学する20分の間、教科書の音源を毎日聞くようにしていました。最近では、YouTubeにも役に立つ教材がたくさんあるので、寝る前に流しっぱなしにしておくというのも一つの手段だと思います。
長文読解の学習に組み込む
最後に紹介するのは、長文読解の学習とリスニングの練習を同時に行う方法です。これを行うためには、まず、音源が付属しているタイプの参考書を用意します。一通り文章を読んで解答したら、次は音源を聞きながら文章を読みます。この時、音源にワンテンポ遅れるようにしながら、自分も発声して文章を読むようにします。この学習法はシャドーイングと呼ばれるもので、さまざまな効能を得ることができます。まず、音声を聞くことでリスニングの力を高めることができます。分からない単語や聞き取れない部分があったとしても、一度学習した文章なので、内容を想像しながら聞いていくことができます。次に、音声を真似ることで、正しい発音とアクセントが身に付くこともメリットです。単語の正しい読み方を知ることで、リスニング中に単語が聞き取れなくなる可能性を減らすことができます。最後の利点は、読解のスピードが速くなることです。音源に合わせて文章を読み進める練習をするので、続けていけば音声と同等のスピードで文章を読めるようになります。最終的には声に出さずに読んだ方が速くはなりますが、現状で読解速度に課題がある受験生は、まずはシャドーイングの速度で文章の意味を読み取れるようにすると良いでしょう。
まとめ
日本人がリスニングが苦手なのは、教育の構造に問題があることに由来します。だからと言って、それを言い訳にして勉強をしなくても良いという訳ではありません。毎日コツコツ勉強する習慣をつけることがリスニング対策の一番の基本となります。