ということで今回は、医学部受験における生物の勉強法について説明していきたいと思います。使用すると効果的な参考書ややる順番についても解説します。
目次
まずは教科書レベルの基礎知識を詰め込む
医学部の生物は幅広い分野から出題する大学もあれば特定の分野が頻出の大学と様々ですが、まずは教科書レベルの知識を漏れることなく習得することがスタートラインです。
基礎的な知識がないと記述問題や考察問題に対応することもできません。こういった問題は基礎知識を前提に作られていることが多いので知識がなければ応用力を鍛えるといった効果も得られないのです。
まずは数研出版が出している教科書を完璧にして、慣れてくれば「大森徹の最強講義」などの参考書に手を出してもいいと思います。
覚えた知識のアウトプットを行う
知識が十分についたならその知識のアウトプットを行うようにしましょう。知識はインプットしただけでは定着しないのでそれを思い出すといったアウトプットの作業が生物では必須です。分野ごとにインプット→アウトプットの作業を行うようにしましょう。
アウトプットには基礎レベルの問題集を使用してください。学校でよく配られている「セミナー生物・生物基礎」が適しています。
発展問題もありますが、一週目は飛ばして基礎問題だけ解くというのもありです。余力があるという方は発展問題に手を出してもいいと思います。
とにかく最初は自然に知識が出てくるようになるのを目標に勉強してください。
基礎知識が十分に定着すれば標準レベルへ
基礎知識のインプット・アウトプットが完了すれば入試標準レベルの習得を目指します。この標準レベルというのは具体的に言えば共通テスト、地方国公立レベルです。
他の科目にも言えますがこの標準レベルというのが医学部入試において最も重要です。
標準レベルの習得に使用できる問題集を紹介していきます。
まずは「基礎問題精講」です。
この問題集は知識問題の基本確認、知識のプラスアルファの習得がメインになってきます。考察演習問題もありますが量は少なめになっています。一つの問題に対して解説が丁寧で分かりやすいことが特徴です。
総合大学で医学部独自問題が出されない医学部であれば基礎問題精講でも対応できると思います。
続いては「大森徹の生物 記述・論述問題の解法」です。
これは知識問題の記述対策を主とした問題集です。2次試験では必ず知識の記述問題が出題されます。知識を思い出してその場でまとめているとどうしても時間がかかってしまいます。
この参考書では頻出の記述問題の解答例が示されていて構文について解説もあり、これをマスターすれば典型の知識記述問題について考える時間を少なくして解答することができます。
また、「大森徹の計算・グラフ問題の解法」、「遺伝問題の解法」という参考書もおすすめです。この二つは必須ではありませんが"生物の得点を伸ばしたい、生物にかける時間を短くして化学(物理)に時間を割きたい"といった方は是非取り組んでみて下さい。
考察問題対策へ
共通テスト・二次試験共に生物には考察問題が出題されます。考察問題は満点を取るのが難しいとされており、受験生の点数の分布は似通っていることが多いです。なので高得点を取ることができれば周りと大きく差をつけることができます。生物を得意科目とする学生は考察問題でもしっかりと点数を稼いでいます。医学部受験において生物でアドバンテージを取りたいという方はしっかり対策しておきましょう。
考察力をつけるにはいかに問題演習をしたかが鍵になってきます。
「生物新・考える問題100選」という参考書がおすすめです。生物学的現象を題材にした実験問題が100問収録されており十分な演習量を積むことができます。
考察問題対策ばかりやりすぎてもおそらくどこかで頭打ちになってしまうと思うので、考察力が十分ついたと感じればそこで終了していいかと思います。
それでは、ここまでの学習のまとめを以下に示します。
医学部専用問題の対策へ
単科医科大学や医学部専用問題を出す総合大学では細かい医療知識、煩雑な医療に関わる考察問題を出題してくることが多いです。
多くの受験生のカバー範囲外になるので、分からなくても差をつけられることはありませんが正解できれば大きなアドバンテージになります。
上記の対策を十分に行い余裕があるという方は「医学部の生物」という参考書に手を出して見てください。この参考書の問題は全て医学部入試の過去問から精選されており医学部入試特有の問題へのアプローチの仕方を習得することができます。
この参考書を完璧にすることができれば医学部の生物で怖いものはないと思います。
まとめ
以上が医学部の生物の勉強方法になります。考察問題対策、医学部専用問題対策も紹介しましたがまずは基礎、標準レベルを必ずしっかりと固めてください。このレベルができていないのにさらに上に手を出しても穴だらけの状態になってしまいます。
標準レベルだけで通用する医学部もあるので、現役生で理科にかけられる時間が限られているという受験生は最低限標準レベルを完璧にしておきましょう。
浪人生で時間に余裕があるという方は現役生に差をつけるためにも考察問題、医学部専用問題対策はしておいた方がいいと思います。
生物は他の理系科目と異なり暗記、記述がメインになる科目です。点数の波も少なく得意科目にできれば大きな武器になるので、受験生の皆さんは手を抜くことなく生物の勉強に励んでほしいです。
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