目次
- ○ 論理的に考えるとは?
- ○ 論理の底力!横浜予備校流、受験にも生活にも生かせるロジカルシンキング
- ○ 論理力とは何か。
- ・●論理力①――理由を正しく考えられる力
- ・●論理力②――理由を〝十分な数だけ〟考えられる力。
- ・●論理力③――理由を〝深く〟考えられる力。
- ○ ■色々な悩みを論理的に分析して解決する。
- ・●手順1――考えるテーマを見つける
- ・●手順2――理由を3つ考える
- ・●手順3――「理由の理由」を、3レベルまで考える
- ・●手順4――検証し、考え続ける。
- ○ ■論理の底力!論理的思考力のメリット
- ・●論理の底力1――生活のいろいろな悩みを「本質的に」解決できる!
- ・●論理の底力2――意見の説得力が増す!
- ・●論理の底力3――妄想も実現できる!
- ○ ■まとめ
論理的に考えるとは?
こんにちは!横浜予備校です。学校や塾の授業中に”論理的に考えろ!”と言われたことはありませんか?この記事では、そもそも ”論理的とは?”、”論理的になるとどんないいことがあるか?”、”論理的な力をはぐくむ方法”をお伝えしたいと思います。
論理の底力!横浜予備校流、受験にも生活にも生かせるロジカルシンキング
勉強をしていると、「論理的に考えましょう」とか「論理的に間違いだ」とか聞きませんか?
あるいは、「f’(x)>0、〝ゆえに〟y=f(x)のグラフは右上がりである」とか、「三四郎がこのように言ったのは、〝なぜ〟か?」とか、論理の言葉もたくさん聞くのではないでしょうか?
でもこの「論理」って、いったい何でしょうか?
論理的思考力を身につけると、どんないいことがあるのでしょうか?
今回は受験生や生徒に向け横浜予備校で伝えている、論理的思考力の大切さについてご説明します。
論理力とは何か。
まずは「論理力」とは何かについて、理解しておきましょう。
横浜予備校では、「論理力とは3つの力が合わさった、力」と考えます。
・理由を〝十分な数だけ〟考えられる力
・理由を〝深く〟考えられる力
このどれが欠けてもいけません。
●論理力①――理由を正しく考えられる力
論理力の1つ目は「理由が正しく考えられる力」です。理由とは、原因、根拠、証拠などとも言います。
「成績が上がらないのはなぜか?」
を考えてみましょう。
たとえば「勉強していないから」は正しい理由です。勉強していないから、成績が上がらない。筋が通っています。
たとえば「お金がないから」はどうでしょうか。お金がないから、成績が上がらない。両者は関係がない(貧乏でも成績がいい人もいます)。つまり筋が通っていません。
つまり「理由を正しく考えられる力」とは、理由を思い付けることと、その理由がきちんと筋が通っているかいないかを、判断ができる力です。
●論理力②――理由を〝十分な数だけ〟考えられる力。
たとえば「成績が上がらない」理由は、「勉強していない」ということだけではないかもしれません。「テストになると緊張して頭が回らなくなるから」とか、「山が当たらないから」とか、人によって違いますが、そういった理由もあるかもしれません。
理由は1つではなく、2つ以上あることもある。
勉強をたくさんしても、テストで緊張して何もできなくなってしまうなら、やっぱり成績はあがりません。不十分な数だと正しい答えまで行きつかないこともあります。
だから 十分な数だけ理由を洗い出す力も大切です。
●論理力③――理由を〝深く〟考えられる力。
さらに理由には、「レベル」もあります。
「成績が上がらない理由は、勉強していないから」を、さらに掘り下げて「勉強していないのはなぜか?」と「理由の理由」も考えていきます。
「勉強していないのはなぜか?」←「勉強する意味を感じられないから」
さらにレベルを深めていきます。
「なんで勉強する意味を感じられないのか?」←「実際に勉強して、メリットを感じたことがないから」
1レベルだけの理由「勉強しないから」しか考えなかったら、「勉強する」という解決策しか浮かびません。「勉強しなきゃ!」と無理に、根性で、自分を駆り立てるしか策がないわけです。
でも「そうか。私は勉強の意味を感じたことがないから、勉強をしない。だから成績が上がらないんだ」というところまで原因を掘り下げられると、「それじゃあ、勉強をする意味について考えてみよう」と、たとえば本を読んだり、先生に聞いてみたり、単なる根性論ではない、具体的な行動目標が立てられます。
■色々な悩みを論理的に分析して解決する。
あなたは学校や横浜予備校で、毎日論理的思考力を鍛えています。
にもかかわらず、それを勉強でしか活用していないのはとてももったいないことです。
横浜で生活を送りながら、さまざまな悩みを抱えていることでしょう。「お金がもっとほしい!」とか「朝起きられない」とか「あの人がなかなか振り向いてくれない」とか、「フォロワーがもっと増えてほしい」とか「ゲームを華麗にクリアしたい」とか「横浜国立大学に行きたい」とか。
こうした日常のさまざまな悩みを具体的に論理的に分析してみましょう。
紙とペンを用意します。
●手順1――考えるテーマを見つける
まず問題点を見つけたら、紙の一番上に、横書きで書きます。せっかくなのであなたが今一番やりたいことを考えましょう。妄想でも構いません。 「Xしたい!」を、「Xできないのはなぜか?」という疑問に変換して、理由を考えていきましょう。
●手順2――理由を3つ考える
問題点の下に、上向きの矢印を3つ書いて、理由を3つ考えてみましょう(今はトレーニングなので、3つにしておきますが、もちろんもしかすると、もっとあるかもしれません)。
●手順3――「理由の理由」を、3レベルまで考える
さらにその理由の下に、上向きの矢印を書いて、理由の理由を考えていきます。できそうならば4、5レベルぐらいまで考えてみましょう。
●手順4――検証し、考え続ける。
論理が飛躍していないか、理由は必要十分なだけ考えられているか、必要な深さだけ考えられているか、一つ一つの矢印をよく検討してみましょう。
実は勉強の科目なら、理由は基本的に1、2個程度です。「グラフは右上がりである」←「f’が正だから」とか、「水溶液は酸性である」←「リトマス試験紙が赤くなったから」とか。
でも日常生活の悩みは、そうもいきません。理由は複数個あることがむしろ普通です(勉強の方が簡単)。
一日で思い付かないかもしれませんが、少なくともこのように論理的に分析することで、「考える方向性」がはっきりします。疑問が明確になる。 分析せずに思考停止していると、理由に気付くことはずっとありませんが、「なんでだろう?」と疑問を持っておくことで、答えが見つかりやすくなる
のです。
■論理の底力!論理的思考力のメリット
では最後に「論理の底力」を整理しておきましょう。
●論理の底力1――生活のいろいろな悩みを「本質的に」解決できる!
上記のような方法で、悩みを論理的に分析することで、本質的な原因がわかります。
本質的な原因を解決すれば、悩みは解決します。数が不十分で、レベルも浅い、表面上の原因だと、結局「経験」や「根性」、「他人のお情け」などに頼ることになり、きちんと解決しません。
もちろん経験豊富な人にアドバイスをもらうことでも解決策が得られます。今はネットにも情報がたくさん溢れています。でも他人の意見には、限界があります。あなたの立場や事情もよくわからないで言っているわけですし、それが最適な答えであるとは限らない。参考にするのはよいですが、鵜呑みにするのは危険です。
やっぱり一番いいのは、自分で導いた答えです。
論理的思考力があれば、さまざまな悩みを「自分で」、「一人で」、根治できます。
●論理の底力2――意見の説得力が増す!
たとえば、部活の大会や学園祭の準備などが重なって、ある英語のテストがたまたま点数がよくなかったとします。
そして、そのテストを見た誰かに「とにかく毎日寝ないで勉強しろ」とか「部活やめろ」とか言われたらどうでしょうか?
ムカつくだけで、もちろん言われた通りにするわけがありません。
なぜムカつくかというと、非論理的だからです。しっかりとした理由に基づかず、1回のテスト結果だけを見て、あなたという人間を判断しています。
しかし例えば「あなたは「単語」も「文法」も「長文読解」も、いつもいっぺんに勉強しようとしている。だから、どれもが中途半端になってしまっている。だから、部活も大変だろうけど、それぞれに時間を分けて、単語と文法と長文読解を別々に取り組んでいこう」と説明されたらどうでしょうか。
「なるほどな」と思って、その通りにやるのではないでしょうか。
論理力がないと、人を怒らせたり、不愉快な気持ちにさせます。
論理力があれば、人にきちんと意見を理解させ、動かすことができます。
●論理の底力3――妄想も実現できる!
さらに「妄想」も、人に理解させることができます。
一見妄想に思えても、論理的に筋道が通っていれば、意見として人に堂々と話ができますし、実現もできます。
「俺はあの難関大学に受かる!」
「横浜DeNAから、メジャーリーグに入団!」
「ミリオンセラーのヒット曲を作る!」
無茶苦茶に思えることも、上記で述べた手順をしっかり踏んで、十分な数の理由を、十分に掘り下げられていれば、それは無茶苦茶ではないのです。実際横浜予備校では「絶対に無理」と言われていた生徒が見事難関大学に合格したことも、たくさんあります。
多数派の意見や決めつけに負けずに、偉業を人に成し遂げさせる力が、論理にはある。
どうでしょうか?あなたは「バカにされるかも」と思って、妄想が言えなくなっていませんか?「いいね」がほしくて、自分の本当の考えが言えなくなっていませんか?
■まとめ
今回は
・日常生活で論理力をどう使うのか
・論理力のメリット
についてご紹介してきました。
このように日常の悩みや問題を論理的に考えるクセを付ければ、もちろん学習にも成果が出ます。むしろ勉強の世界は、公平性への配慮から、日常生活よりももっとシンプルではっきりとした〝矢印〟で構成されています。無数の〝矢印〟が絡み合う複雑な社会で生き抜く力を身につける前の、勉強は人生の肩慣らしと言えるでしょう。
したがってこの〝矢印〟を使いこなせるようになれば、もちろん成績も上がります。
科目別に矢印で分析する方法はまた別の機会に譲りますが、〝矢印〟で記述式の問題もすっきり解けますし、小論文も簡単に書けます。英数国をはじめとするあらゆる問題も、答えの暗記にあまり頼らず、しっかりと頭で考えて解けるようになります。
勉強と生活は、相乗的に良くなっていくものなのです。