現役の国立医大生に聖マリアンナ大学医学部2018年度の実際の入試問題を解いてもらい、
各問題の率直な感想をもらい、問題分析をしてもらいました。
受験生の立場に非常に近い現役医大生の感想なので受験生の立場に近い感覚だと思います。
是非、参考にしてください。このコラムが受験生の皆さんのお役に立てれば幸いです。
聖マリアンナ大学医学部2018『生物』入試分析|横浜医学部予備校
私大医学部の問題の入試分析と対策(2018年度、聖マリアンナ 生物)
※各教科に基準点があり、1科目でも基準点に満たない場合には、不合格となることがある。
入試基本情報
・3教科で400点満点
・偏差値は65程度
・大問にして3つ、小問にして24問
・選択肢から答えを選ぶものから、記述式までと幅広く出題
・全体の難易度は易~やや難と幅広く、完答は難しいが他の教科よりは得点しやすい科目と言える
・問題の難易度に幅があるので、解ける問題から確実に解いた方が得点は上がると考えられ
る
・技能・知識はセンター試験レベルのものが多く、もしくはそれを少し難解にしているレベ
ルで、かなり難しい問題は2、3個しかない
以下、✩~✩✩✩で難易度を表します。
✩の数が増えるほど、難易度が高くなります。
第1問
(1)✩ (2)✩ (3)✩ (4)✩ (5-1)✩✩ (5-2)✩ (5-3)✩✩ (5-4)✩✩ (5-5)✩✩
この大問は細胞、発現調節の分野の問題です。✩1個はセンター試験レベルの対策で対応できますが、(5)はセンター試験レベルでは対応できないでしょう。私立大学過去問や難解国公立大学よりもやや偏差値が低めの二次試験の過去問を解きましょう。(1)~(4)は基礎的な部分の学習で対応できると考えられます。「セミナー 生物基礎+生物」のレベルが解けるようになっておくといいでしょう。基礎的な内容を理解するためには、問題だけが掲載されているものを選ぶのではなく、学習内容をまとめたラーニング的なページがあるものを選んでください。
対策としては、暗号表の見方に慣れておくことです。暗号表は今回の出題のような形と、ロイシンやフェニルアラニンのような名称の後にコドンが( )内に書かれている形の2パターンに、個人的には多く出会ってきました。暗号表を使う問題はただでさえ見るだけでは解けないように作成されていますので、その表と情報を照らし合わせられるようになるためにも日ごろから暗号表を見て解く問題になれておく必要があります。
第2問
(1)✩ (2)✩ (3)✩✩✩ (4)✩✩ (5)✩ (6)✩✩✩ (7)✩✩✩ (8)✩✩✩
この大問は循環器系の問題です。いかにも医学部という感じの問題でしたね。「教科書には載っていないのでは…?」という内容のものがあり、それらはかろうじて教科書の本文の下の注意書きや研究のような発展的な内容を掲載するページにある程度でしょう。つまり、教科書だけでは対応が難しいと考えられます。資料集などは生体内を理解するにはもってこいの教材です。生体内は複雑でありながら、現象が起こるメカニズムがかなりはっきりしていますから、資料集のように存分にページをとって細かく説明しているものを参考にしましょう。
対策としては、先ほど述べたように資料集を用いて学習することと、「医学部らしい問題」にたくさん触れておくことです。医学部は特殊な学科で、かなり偏差値も高いです。偏差値の高さは入学後にしなければならない勉強量や難易度を反映するといわれています。そして、医学部は医学という生物をフルに使う学部ですので、そこを重視します。入学後の講義についていけなければお話にならないとでもいうように、生体内のことの理解は入試時に確認されるのです。植物の勉強ももちろん大事です、しかし、それとホルモンを比べた時にはどちらが重要なのかは自明です。できればすべての分野を勉強してから入試に臨むことが望ましいのですが、それが時間的に厳しい場合には優先順位をつけて「大学入学後に必要になりそうだ」と思う分野から手を付けていきましょう。それが出題される可能性は高いです。特に聖マリアンナは医科大学で、つまり他の理学部や農学部といった理系学部があるわけはなく、医学部受験生にのみ向けた問題を出題するため、その傾向がある可能性は高いと言えるでしょう。
第3問
(1)✩ (2)✩ (3)✩✩ (4)✩ (5-1)✩✩ (5-2)✩ (5-3)✩✩✩
こちらも第2問に続き、生体の反応をテーマにしている大問です。第2問と異なるのは人間の生体か、アメフラシかの違いです。しかし、アメフラシの話を始めたかと思えば途中から犬やヒト、他の動物の話にまでつながります。反射という反応については実に多くの問題の展開が可能ですが、今回出題されていた内容は一般的によく出される問題内容でしたので、正答できる受験生も少なくはなかったのではないでしょうか。そして(5-1)以降はニューロンを扱った問題です。これもニューロンに関する一般的な知識を問い(6-3)以外はぜひとも正解したい問題ですね。過去問で解けなかった受験生も本番までには解けるようにしておきましょう、ここで得点できることが他の受験生に差をつけられないポイントです。
対策としては、教科書内容を最低限理解しておくことです。レベルとしては、教科書の内容を理解しておくだけで半分は得点できます。しかし、教科書では主に言葉で説明されているのみで、表やイラストを用いて整理されているわけではありませんので、このような時に資料集や問題集のラーニングの部分を使用しましょう。
2018年度の聖マリアンナ医科大学入試を、完璧に解ける人はかなり少ないように感じますが、生物の場合は手が付けられないようなレベルのものではないので、「自分はどの問題なら解けるのか」ということを見極めてから取り掛かることが望ましいです。数学や他の理科科目に比べて得点しやすい科目ではありますので、テスト開始後に内容を全体的に把握してどの大問からとりかかるのかを判断する力を要します。
入試というものはその大学・学部の特徴を大きく表します。例えば、英語の入試問題では農学部の問題は環境破壊や環境保全に関するもの、医学部であれば感染症や食に関するものが多く、生物の入試問題では農学部であればニッチや、医学部であれば今回の第2問のような循環器系のような器官をテーマにしたものやホルモンに関するものが出題されやすいのです。基準としては、「今後の大学生活で必要なだけの知識があるかどうか」ですので、医学部は特に生体に関するものが出題されやすい傾向にあるといえます。
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住所:神奈川県横浜市中区花咲町1丁目18番地
第一測量桜木町ビル5F
TEL:045-250-3915
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引用元:聖マリアンナ大学医学部2018『生物』入試分析|横浜医学部予・・・
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