目次
概略
受験までの期間には主に、教科書、セミナー(学校で配布されるリードαやセンサーなどでも構いません)、重要問題集、そして過去問を使用しました。生物の勉強方法の流れは次のように進めていきます。「分野ごとに全体像を理解する」→「基本的な問題の演習による知識の定着」→「入試問題で知識の応用」→「過去問」→「プラスα」です。
学力の伸び
私自身は高校2年生の時に生物の勉強を始めましたが、最初は遺伝子の構成要素である「A,T,G,C」さえ知りませんでした。
高校2年生の時は、「分野ごとに全体像を理解する」と「基本的な問題の演習による知識の定着」に力を入れました。主に教科書とセミナーを使用し、休み時間や移動時間などの隙間時間を活用して教科書を読み込み、全体像を理解しました。定期試験の前にはセミナーの基礎問題と標準問題を2〜3周解きました。セミナーには類似した問題が複数含まれているため、何度も解くことで知識が定着します。全ての問題がスムーズに解けるようになるまで、繰り返し演習しました。これにより、勉強した分野に関しては共通テストで約50%解くことができるようになりました。
更なる伸び
高校3年生の春から夏にかけては、教科書の内容を詳細に学びました。知らない知識を探し、セミナーで再確認し、セミナーに載っていない情報に関してはセミナーにメモをしました。その後、再びセミナーを解き、基礎問題、標準問題、応用問題でわからない問題をなくしていきました。この時期には、できるだけ多くの知識をインプットしました。この段階では、共通テストで約70〜80%の問題を解くことができるようになりました。
問題の方向性
夏休みからは、「入試問題で知識の応用」の時期に入ります。この時期からは重要問題集を活用しました。入試問題は大まかに以下の3つに分けられます:知識問題、考察問題、論述問題です。
重要問題集の知識問題は、素早く答えられるように暗記に力を入れましょう。
考察問題は教科書には載っていないような現象や実験を題材としており、実際の受験では初めて見る現象が問題になることもあります。また、難易度が上がると文章も長くなります。そのため、重要問題集の考察問題では、文章を飛ばさずにじっくり読み、粘り強く答案を作成することが重要です。
論述問題では、いくつかのキーワードを正しく用いて答案を作成する必要があります。例えば、「跳躍伝導について説明せよ」という問題では、「ランビエ絞輪」と「髄鞘」といった知識を組み合わせて、正しい論理で解答しなければなりません。そのため、知識を定着させる段階から、「跳躍伝導」という単語だけでなく、それに関連する知識も正確に暗記し、それぞれの概念を説明できるようにしておきましょう。
11月から
高校3年生の11月くらいからは、志望大学の過去問に取り組み始めましょう。志望大学の特徴を把握し、重箱の隅を突くような知識問題が出題される傾向がある大学であれば、「大森徹の最強講義117講」などの参考書を使用して知識を補完しましょう。ただし、この参考書は内容が豊富なため、医学部で出題頻度が低い植物学や進化学の分野は省略しても問題ありません。論述問題が多く出題される場合は、「生物 記述・論述問題の完全対策」など、論述問題に特化した問題集を活用することも良いでしょう。また、余裕がある場合や典型的な問題とは異なる、考える力が必要な問題に挑戦したい場合には、「生物思考力問題精講」をおすすめします。
12月から
高校3年生の12月くらいからは、共通テスト対策に取り組みましょう。過去10年分の本試験と追試験を解き、実践力を養いましょう。実際の試験では、わからない問題や思い出せない知識問題が出題されるかもしれませんが、それに悩まずに、確実に考察問題を解く力を身につけることが重要です。そのため、過去問を解く際にも、考察問題に重点を置いて取り組むことをおすすめします。
復習の大切さ
また、共通テストや志望大学の過去問を解く時期は、定期的に復習も行いましょう。生物は暗記科目なのでやらないとどんどん忘れてしまいます。また、筆者は知識をセミナーにメモしていましたが、まとめノートを作ってもいいです。たまにノートを見直したりすることで、知識の漏れを無くしましょう。
おわりに
最後に、生物の勉強は医学部に入っても使える知識ばかりです。是非モチベーションを維持して、最後まで頑張ってください。