2018年の女性受験差別以降、医学部の受験における男女比率のデータが公開されています。このデータをもとに、女子の多い大学についてランキング形式でご紹介していきますので、実情を確認してみてください。
この記事では、医学部を受験する女子の現状を詳しく解説するとともに、女子が医学部を目指す際に押さえておきたい重要なポイントもご紹介します。医学部合格に向けた具体的な対策を確認していきましょう。
目次
- ○ 医学部入学者に占める女子の割合は?
- ○ 女子学生の比率が高い医学部ランキング
- ・第1位:聖マリアンナ医科大学
- ・第2位:東邦大学
- ・第3位:琉球大学
- ・第4位:島根大学
- ・第5位:日本医科大学
- ○ 女子の医学部受験生への差別は今でも存在する?
- ○ 女子が医学部合格を目指すためのポイント
- ・学習スケジュールを立てる
- ・勉強時間を確保する
- ・基礎固めを行う
- ・各科目バランスよく勉強する
- ・面接対策を行う
- ・小論文対策を行う
- ・医学部受験に関する情報収集を行う
- ・医学部に強い塾・予備校に通う
- ○ 医学部入学者に占める女子の割合
医学部入学者に占める女子の割合は?
医学部の入学者に占める女子の割合はどの程度なのでしょうか。文部科学省が公開している情報をもとに、2023年度の入学者数をまとめました。
国立大学:男性63.1%・女性36.9%
公立大学:男性65.6%・女性34.4%
私立大学:男性54.4%・女性45.6%
合計:男性59.8%・女性40.2%
これまで、医学部の入学者に占める女子の割合は30%程度を推移していましたが、2023年度に初の40%台となりました。
国立では、滋賀医科大学・岐阜大学・香川大学・宮崎大学・佐賀大学の5つの大学で、女子の入学者割合が50%を超えています。さらに、私立大学では聖マリアンナ医科大学など計6つの大学で、女子の医学部入学者割合が50%を超えました。
女子の入学者割合が高くなっています。では、入学者数だけでなく学生数を見ながら大学を見てみましょう。
女子学生の比率が高い医学部ランキング
女性が医学部を目指すにあたって、女子学生の多い大学を探すのもひとつの手段です。女子比率がわかったら、その大学の特色や立地から選んでみてはいかがでしょうか。
ここでは、女子比率の高い大学をまとめてみました。どこの大学に進学するか悩んでいる方は、ぜひ参考にご覧ください。
第1位:聖マリアンナ医科大学
女子学生の比率が一番高い医科大学は、開学から50周年を迎えた聖マリアンナ医科大学です。男女の割合をまとめています。
男女の割合(学生数):男性49.9%・女性50.1%
男女の割合(2023年度の入学者数):男性44.4%・女性55.7%
聖マリアンナ医科大学は、一般教育から専門教育まで幅広い教養に力を注いでいる医科大学です。また、1年次から専門教育があり、入学後すぐに行われる早期体験実習を通して医療の現場における緊張感に触れることができます。
第2位:東邦大学
女子学生の比率が多い医科大学第2位は、人材の養成に関する目的として、よりよき臨床医を育成することを目指す東邦大学です。男女の割合をまとめています。
男女の割合(学生数):男性53.2%・女性46.8%
男女の割合(2023年度の入学者数):男性40.2%・女性59.8%
2023年度の入学者数でみると、女性の割合が高くなっていることがわかります。
6年生一貫教育で、少人数グループ実習などさまざまな教育改革を推進している大学です。
また、都心に近くアクセス良好なため、通いやすい大学でもあります。
第3位:琉球大学
女子学生の比率が多い医科大学第3位は、1979年に日本における新たな国立大学医学部として設立した琉球大学です。男女の割合をまとめています。
男女の割合(学生数):男性55.2%・女性44.8%
男女の割合(2023年度の入学者数):男性53.6%・女性46.4%
離島地域病院実習を行うなど、地域医療に力を入れている大学です。
一方で、海外の臨床実習も導入しており、国際基準に適合した教育を目指している大学でもあります。
第4位:島根大学
女子学生の比率が多い医科大学第4位は、国際的に活躍できる語学能力の育成にも力を入れている島根大学です。男女の割合をまとめています。
男女の割合(学生数):男性55.5%・女性44.5%
男女の割合(2023年度の入学者数):男性53.9%・女性46.1%
島根大学は、1年次から医学部付属病院で体験実習を行える大学です。
また、5年次と6年次の臨床実習では希望に応じて県内の医療施設を選択できます。多くの学生が部活動やサークルに入っており、勉強と両立できる体制が整備されているとうかがえます。
第5位:日本医科大学
女子学生の比率が多い医科大学第5位は、1876年に設立以来多くの臨床家や研究家を輩出してきた日本医科大学です。男女の割合をまとめています。
男女の割合(学生数):男性55.6%・女性44.4%
男女の割合(2023年度の入学者数):男性48.8%・女性51.2%
日本医科大学では、2014年度より国際認定基準に対応したカリキュラムをスタートしています。
全国の大学に先駆けてスタートしており、臨床実習の時間が70週に増え、見学型から参加型へ変更されました。実践的な知識・技量を身につけられるのが特徴です。
女子の医学部受験生への差別は今でも存在する?
2018年、4つの大学で医学部の女性受験生差別が発覚したことを覚えている方も多いでしょう。女子の医学部受験生からすると辛い出来事でしたが、これ以降文科省に男女比率のデータが公表されるようになりました。
2021年にはデータ公表後初めて、女性の合格率が男性を上回っています。
また、問題とされた4つの大学でも男女比率に大きな差がある大学は減ってきているようです。今後も徐々に改善されていくことに期待できるでしょう。
私たちの予備校では、女性受験生を含むすべての受験生が安心感を持って学べるよう、個別に合わせたサポートを行っています。また、毎年生徒は女子の方が多いのも特徴です。
経験豊富な講師が、学力だけでなくメンタル面も含めてしっかりとサポート致します。受験に向けた適切なプランをご提案する無料相談をぜひお申し込みください。
女子が医学部合格を目指すためのポイント
2023年度には、医学部の女子の入学者数が40%台となりました。医学部を検討している女子は徐々に増えてきているのでしょう。ここでは、女子が医学部合格を目指すための8つのポイントをご紹介していきます。医学部は簡単に合格できる場所ではないからこそ、たくさんの努力が必要です。
学習スケジュールを立てる
学習スケジュールをあらかじめ組んでおきましょう。例えば休日の場合、ダラダラと学習を続けるのではなく、時間を計って学習時間を確保するのがおすすめです。1回の学習時間を50〜60分と、学校と同じような時間設定にすることで、やることを具体的に決めることができます。予定の範囲までできなかったり、逆に進みすぎてしまっても気にする必要はありません。進み具合によって、学習内容を変更していくとよいでしょう。また、学習時間だけでなく休憩時間も時間を計るのがおすすめです。10〜15分の休憩時間をとることは、集中力をキープすることにもつながります。休憩時間も含めた学習スケジュールを組み、より質のよい学習を行いましょう。
勉強時間を確保する
現役で医学部に合格している方は、高校3年間でおよそ5,000時間の勉強時間を取っているといわれています。もちろん個人差はありますが、多くの方がこれだけの勉強時間を確保しているのです。この5,000時間には学校の授業時間は含まれていないため、相当な努力がされていることがわかります。この勉強時間を確保するために、学年別で目指したい勉強時間がこちらです。
・高校1年生:1週間に20時間以上(1日平均3時間)
・高校2年生:1週間に35時間以上(1日平均5時間)
・高校3年生:1週間に50時間以上(1日平均7時間)
部活動などで忙しいこともあると思いますが、1日のスケジュールをしっかり立てて、それにしたがって行動するように意識しましょう。
横浜予備校では専属のコーチが勉強時間を管理し、学習計画を一緒に立てて指導していきます。
基礎固めを行う
高校1〜2年生ではまず、基礎固めを行いましょう。どの科目であっても、基礎ができていないとどこかでつまづく可能性があります。例えば数学の場合、教科書の例題や簡単な問題集がおすすめです。また、市販の問題集であれば入門問題精講や基礎問題精講を使用するとよいでしょう。横浜予備校では、各生徒の学力を詳細に分析し、ぴったりなカリキュラムを作成できます。
私たちの予備校では基礎が固まったかどうかを合格テストシステムを用いて確認していきます。数百種類に及ぶテストを学習計画の中に組み込んでいくことで、今の自分がどのレベルにあるのかを知ることが出来ます。
各科目バランスよく勉強する
やみくもに勉強時間を長くするのではなく、時間を有効的に使うことが大切です。高校1年生の頃から、各科目バランスよく勉強する意識を持ちましょう。特に高校1年生では、英語・国語・数学の3科目は偏りがないように進めることを意識してください。そうすることで、バランスよく各科目の実力が定着してくるでしょう。もちろん、ほかの科目も忘れずに学習時間を確保することが大切です。
もし受験校が私立のみと決まっているなら、英語・数学と理科に力を入れて勉強していきましょう。
面接対策を行う
医学部合格を目指すために、面接対策も重要です。医療者はコミュニケーションも必要ですので、医学部受験では面接も重要視されています。面接が苦手な方は多いかもしれません。では、なぜ苦手なのか考えて、その理由に応じた対策を行いましょう。例えば、今まで面接の経験があまりないという方は、とにかく面接の練習をこなすことが一番の対策法です。勉強と同様に、それぞれに合った対策法で面接を乗り切りましょう。横浜予備校では無料で何度でも、自信が持てるまで面接対策を行います。
小論文対策を行う
医学部入試には、小論文も含まれています。筆記試験に気を取られて、小論文対策がおろそかになっていることも少なくありません。文章を書く能力は、すぐに身につけられるものではないので、1年以上前から対策を始めるのがおすすめです。また、小論文はその場で回答がわかるわけではなく、添削が必要となります。受験直前の小論文の添削は、受験生が殺到して時間がかかることもあります。早めに対策を始めておくと安心でしょう。
医学部受験に関する情報収集を行う
入試科目・試験制度・大学の出題傾向など、医学部受験に関する情報収集は重要です。特に、希望する大学の問題傾向を把握することは、合否にも大きく影響します。情報収集といえば、インターネットが便利かもしれません。たしかに、いつでもどこでも欲しい情報が手に入りますが、インターネットだけでは偏った情報しか入ってこないこともあるでしょう。そのため、医学部受験の情報収集には、書籍や予備校の活用もおすすめです。高校1〜2年生の頃から情報収集しておくとよいでしょう。
医学部に強い塾・予備校に通う
医学部に強い塾や予備校に通うことで、医学部合格に1歩近づくでしょう。全国の大学にはさまざまな学部がありますが、そのなかでも医学部は特に偏差値の高い学部です。そのため、学校の勉強や自主学習だけではどうしても足りない部分が出てきます。そこで、医学部に強い塾や予備校の出番です。
私たちの予備校は、医学部受験生に特化したカリキュラムと指導経験が豊富で、4ヵ月で偏差値を25ポイント上げた例もあります。医学部受験で悩みのある方は、一度横浜予備校に相談してみてください。
以下に4ヶ月間での成績向上例(英語)をご紹介します。横浜予備校では英語だけでなく、数学や理科でも同様の伸びを示す生徒が多くいます。
医学部入学者に占める女子の割合
2023年度には、女子の医学部入学者数が40%となり、医学部を目指し実際に合格している女子が増えていることがわかります。
また、医学部の男女比率にほとんど差のない大学も増えてきているため、女子もさまざまな大学の医学部を選択しやすくなってきているのではないでしょうか。選択肢が増えた今がチャンスです。
学習計画を立てる・医学部に強い塾・予備校の利用・情報収集など、医学部受験を目指すためのポイントをおさえ、合格を目指しましょう。
横浜予備校では、医学部に特化したカリキュラムがあります。また、オリジナルの参考書やテキストの提供があるため、入試に特化した内容を盛り込むことが可能です。医学部受験に悩んでいる女子はもちろん、受験対策で気になることがある方は、ぜひ一度ご相談ください。