
「医学部を志望しているけど、どの大学が難しいのかわからない」「国公立と私立、どちらにするか迷っている」などの悩みを抱える受験生や保護者は少なくありません。
医学部はどの大学もハイレベルですが、難易度や出題傾向は大学によって異なります。
本記事では、国公立と私立それぞれの難関大学を5校ずつ取り上げ、難しさの理由や合格のために必要な対策をまとめました。
自分にあった大学や合格に必要な準備など、受験戦略を立てるためのヒントになるでしょう。ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
国公立大学の医学部難関大学5選

難関医学部と聞いて思い浮かぶのは東京大学や京都大学でしょう。
全国各地から評価を得ている国公立医学部を5校ご紹介します。
共通テストの得点率や二次試験の配点、偏差値などをまとめました。
出題傾向にも触れているので、参考にしてみてください。
東京大学
・共通テスト得点率:93%
・偏差値:72.5
・倍率:約2.9倍(第1段階3倍)
二次試験では、記述問題が中心です。
知識だけではなく、論理的思考力や数学的な発想力、複雑な現象を簡潔に説明する力が求められるでしょう。
面接では相手の話に耳を傾ける姿勢や自分の考えを伝える力が問われ、医師として役割を果たすにふさわしいか見られます。
高い学力がある方や、医学と学問的探究の姿勢を持つ方にはおすすめです。
京都大学
・共通テスト得点率:91%
・偏差値:72.5
・倍率:約2.5倍(第1段階3倍)
出題傾向に自由度があり、理系科目では受験生の発想力や論理展開力、国語は記述・漢文・古文の正確な解釈力が必要です。
基礎に根ざした本質的な問いがあり、教科書の理解が求められるでしょう。
記述回答の質が合否を分けることから自分の言葉で論理を示せる方と相性がよく、自力で考察できる方におすすめです。
大阪大学

・共通テスト得点率:90%
・偏差値:70.0
・倍率:約3倍(第1段階3倍)
大阪大学医学部は、すべての科目で記述力が問われ、考えの過程が評価の対象となります。
英語は、長文読解や自分の意見を問う英作文が中心です。
数学は、基本的な計算力に加え、複雑な応用問題にも対応できる論理的思考力が必要です。
理科は、物理・化学ともに計算問題と記述式の設問があり、現象をどう説明するか思考力が問われます。
全教科にわたってバランスよく得点できる実力が求められますが、なかでも英語力は特に重要です。
論理的に物事を考え、筋道を立てて自分の意見を表現するのが得意な方は、向いているでしょう。
東京科学大学
・共通テスト得点率:91%
・偏差値:70.0
・倍率:3.3倍(志願倍率4.3倍)
東京科学大学医学部は、記述重視で数学・理科・英語が難問です。
英語は長文読解と医療系英語が出題され、数学では理工学部並みの応用問題が出る年もあります。
学科試験の後の面接では、研究者としての適性や先端医療への関心、倫理観などを問われます。
現役医師や大学教授が面接官を務めるため、受験生は志望理由の深さや自己分析の精度が試されるでしょう。
旧東京医科歯科大学時代から受け継がれる、物事を深く掘り下げて考える姿勢が入試全体を通して評価されており、研究志向の強い方や文章による思考整理が得意な方に向いています。
九州大学
・共通テスト得点率:87%
・偏差値:67.5
・倍率:2.6倍
九州大学医学部は、数学と理科の記述式問題で論理力と記述力が問われます。
数学は、応用力や記述力が求められ、根拠を説明できる応用力が必要です。
理科は、教科書にない新しい現象を理解し、図やグラフを読み解く問題があります。
九州大学は人物評価を重視しており、志望理由や地域医療や基礎研究に対する想いが評価されます。
医師としての資質や信念、覚悟などを面接官に伝える準備が必須です。
論理的思考力や記述力があり、医師としての自覚や志を持つ受験生に向いています。
知識の応用ができ、自分の考えを言語化できる方が評価されやすいでしょう。
私立大学の医学部難関大学5選

「私立医学部は学費が高いだけで、難易度は低い」と思われがちですが、実際には高い学力が求められる大学もあります。
なかには国公立医学部と同等、あるいはより厳しい選抜を行う大学もあります。
ここでは、私立医学部のなかでも難関とされる5つの大学に関して、学費の目安や入試の特徴をまとめました。
志望校選びや対策の参考にしてみてください。
慶應義塾大学
慶應義塾大学医学部の学費は、約22,000,000円です。
入試では、数学と英語を中心に記述力と処理力が問われるのが特徴です。
数学は、記述中心で誘導形式の設問が出題されることが多く、自分で問題の構造を読み解いて方針を立てるのが重要となります。
英語は長文読解に加えて要約や自由英作文が課されるときもあり、表現力が必要です。
小論文では医療現場でのジレンマや生命倫理をテーマに、自分の意見を論理的に述べる表現力が求められます。
自分で考える力を持ち、自力で問題の本質を見抜ける受験生に向いています。
将来的に臨床や研究、海外留学など多様な進路を視野に入れている方におすすめです。
順天堂大学
順天堂大学の学費は、約20,000,000円です。
入試では、英語・数学・理科に加えて小論文と面接があり、学力だけでなく医療職としての適性も重視されるのが特徴です。
特に英語は、長文読解に加えて、医療に関連した内容が出題されます。
小論文や面接では、医療に対する考え方や協調性、コミュニケーション能力が重視されます。
特に面接は4人の面接官が受験生の意欲や人柄を確認するため、自己分析をしっかり行い準備するとよいでしょう。
対話力や医療への強い意志をアピールできる方にはおすすめです。
関西医科大学

関西医科大学の学費は、約21,000,000円です。
特に数学と理科では国公立医学部に匹敵する応用問題や論述問題が出題され、幅広い理解力が求められます。
小論文では医療と科学、社会と医学の接点に関するテーマが出題され、自分の考えをまとめる力が必要です。
面接では志望理由や将来像を聞かれる傾向があり、自己分析と医療知識の準備が必要です。
全科目でバランスよく得点が取れる方や医師としての将来を具体的に描けている方に向いているでしょう。
東京慈恵会医科大学
東京慈恵会医科大学の学費は、約23,000,000円です。
英語・数学・理科2科目の学力試験に加え、小論文があります。
筆記試験では英語のレベルが高く、医学に関する背景知識や読解力も求められます。
小論文は1200〜2400字程度で、医療現場の課題や倫理観に対する自分の考えを問われるようです。
文章で自分を表現できる方にとっては、相性のよい医学部でしょう。
日本医科大学
日本医科大学の学費は、約22,000,000円です。
特に英語では医療トピックを扱った長文が頻出し、医療用語や文脈理解が得点に影響します。
小論文では患者の立場や医療と社会の関係などが出題され、共感力や倫理的な視点を持っているかが見られます。
面接は個人だけでなくグループもあり、コミュニケーション力や協調性が重要視されるようです。
日本医科大学は、コミュニケーション力を重視する医学部です。
学力に加えて、人間力を評価されたい方にはおすすめな大学です。
医学部の受験が難しい理由

医学部受験が難しい理由は、入試の構造が他学部とは異なるためです。
まず、必要科目の数が多く、英語・数学、そして理科は2科目選択することが多いです。
また、国公立の場合はこれに加えて共通テストで国語や社会、情報も必要になってきます。
得意科目だけで押し切ることができず、すべての教科で安定して得点できる力が必要です。
出題は複数の知識を組みあわせて解く問題が多く、総合的な思考力が求められます。
単なる正解よりもどう考えたかが重視されるのが特徴でしょう。
小論文や面接で医師としての適性を見られるため、医療への理解や自分なりの考えを持ち、言語化できる力が問われます。
場合によっては、学力以上に合否を左右するケースもあり独自の対策が必要です。
さらに、現役高校生だけでなく、浪人生や再受験生など経験豊富な受験生が存在します。
なかには浪人して徹底的に対策を積んできた方も多く、競争相手が高校生だけではないため、受験の土俵そのものが高レベルになっています。
複数の難関要素が重なる医学部受験では、どの分野に課題があるのかを具体的に見極める必要があるでしょう。
医学部の難関大学に合格するためのポイント

医学部受験では、早い段階で正確な情報を手に入れ、その内容をもとに志望校ごとの方針を立て、日々の学習に落とし込んでいくのが必要です。
受験までの道のりを効率よく進むためには、この3つの力を意識して取り組むことが重要です。
限られた時間のなかで合格を目指すには、戦略的に計画を立て自分に合った環境で学習を続けることが大切でしょう。
ここでは、合格に近づくための実践的な4つのポイントを紹介します。
自分の現状を見つめ直しながら、計画的に受験準備を進めるためのヒントにしてください。
医学部受験の情報を収集する
難関大学を目指すことを決めたら、まずは情報を収集します。
志望校の配点比率や出題傾向、過去問の難易度などを徹底的に調べましょう。
大学入試の出題傾向や面接内容などの情報があると、効率的な対策ができます。
学校の進路指導だけでなく、予備校の公開データや大学公式の入試情報を活用するのがおすすめです。
志望校の出題傾向や配点バランス、過去問の活用方法に不安がある方は、医学部専門の予備校で無料相談を受けてみるのも有効な選択です。
横浜予備校では、医学部受験に特化した豊富なデータと、これまでの進路指導経験をもとに、生徒一人ひとりの志望校に合わせた具体的なアドバイスを行っています。
出題傾向の分析や得点戦略の立て方、学習優先順位の整理まで、合格に向けた道筋を明確にするお手伝いをしています。
自分の勉強法や志望校との相性に不安を感じている方は、ますはお気軽にご相談ください。
学習計画を立てる
医学部受験は中長期的な学習計画の立案が必要です。
学力の伸びには個人差があるため、自分の得意不得意を見極めながらスケジューリングすると、今何すべきか現在地がわかります。
また、月ごとのテーマ設定や週単位の目標を明確にすると、モチベーションと成果がつながりやすくなるでしょう。
日々の学習でも、この目標のために今取り組んでいるといった意識ひとつで、気持ちが緩まず受験期を最後まで走り切れます。
志望大学の出題傾向をつかんで対策する
医学部の入試問題は、志望大学の出題傾向にあわせた対策が得点力を上げるカギです。
大学ごとに問題の難易度や問われる力が異なります。
ある大学では計算力が重視される一方、別の大学では論述力や応用力を問う問題が中心です。
順天堂大学や慈恵医大では、面接や小論文が合否に直結するため、学科試験だけでなく面接対策のロールプレイングや作文の練習もしましょう。
過去問分析で大学による違いを事前に把握し、大学ごとにカスタマイズされた学習を進めることで、無駄のない実力アップが可能になります。
医学部受験に特化した学習塾や予備校で対策する
医学部に特化した学習塾や予備校では、出題傾向の分析や科目ごとの専門対策、面接と小論文の個別指導などの支援体制が整っています。
特に再受験生や浪人生は、生活習慣や学習ペースの管理も含め、継続するための管理と伴走者がいることで成果が出やすくなるでしょう。
横浜予備校では、科目別の記述対策に加えて、面接練習や小論文指導といった二次試験対策にも力を入れています。
医学部合格に必要なすべての力をバランスよく伸ばすことができるのが大きな特徴です。
再受験生や浪人生に向けた個別カリキュラムも充実しており、現在の学力や生活スタイルに合わせて柔軟に学習プランを設計できます。
少人数制(1クラス平均2名)ならではの丁寧な指導により、学習の進捗管理からモチベーションの維持まで一貫したサポートを受けられる環境が整っています。
受験への不安や学習の方向性に悩んでいる方は、まずはお気軽にご相談ください。
医学部の難関大学に合格するために

医学部受験は、科目数の多さや学力レベルの高さ、面接の評価基準などの難易度が高いです。
しかし、情報をもとにした戦略的な準備と日々の積み重ね、適切な学習環境で合格をより現実的にできます。
一人で対策を進めることが難しい場合は、まずは医学部専門予備校の無料学習相談を活用し、客観的な自分の現状把握をおすすめします。
志望校の傾向にあった学習計画を立て、自分に必要な勉強法や対策をプロの視点で示してもらうことで、合格までの道のりは歩きやすくなるでしょう。
横浜予備校では、最大4名(1クラス平均2名)の少人数制を活かし、生徒一人ひとりの課題や志望校に合わせた学習計画をオーダーメイドで作成しています。
経験豊富な講師陣が、学力や進捗に応じて学習内容を柔軟に調整し、目標達成に向けて継続的にサポートを行います。
また、計画通りに進んでいるかどうかを定期的に面談で確認する仕組みも整っており、自分だけでは気づきにくい弱点にも早めに対応可能です。
復習指導やプレゼン授業など、理解を深めるためのユニークな取り組みも用意されているため、効率的かつ主体的に学習を進めることが可能です。
志望校に向けた学習に不安を感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。